前職の同僚たちと、恵比寿、でですけにて飲み会。女子陣と、熱い抱擁。

しかし相変らず、英語と日本語とどっちが主言語なのか分からない人種である。文化って、不思議。


所用で1時間ほど遅れ参加のため、追い上げで盛り上げる。

女子は6名とも同じ職場(私だけ無職)ゆえ。

節操とデリカシーの無い男性から企業秘密の数字をしつこく問われ気づけば、そうだ。

おー、うちのチームが担当のとっても大きなProjectが終わったのだ。

だから、飲みに行く余裕があるんだ。と、ぼんやり考える。どうでも、いいこと。


しかしまあ。うーん、バブリーと言うかゴージャスと言うか。

みんな最新の人気メゾン売れ筋アイテムに身を包んでいて愕くも。そりゃそうか。

まともなお給料もらっていたんだった。そして時間が無いから、買い物以外楽しみはないんだった。

ひとり、妙にBOHOな私。無職無収入、そして超ドメの女は浮きまくる。


ドイツ人ハーフのお兄さんと、しばし日本人のアイデンティティと社会貢献を熱く語ること45分。

気づけば、周囲は完全に引いていた。ごめんなさい。

2次会に行くメンバーを尻目に、さっさと終電にて退散。


500円のチケットを買い、最寄駅までの座席を確保。よかった。

目を閉じ眠りかけたその時。メール着信。その前の会社の同僚。そう、この人はご近所さん。


「久しぶり。元気?辞めたって聞いてるけど・・・。もしかして今、ライナーに乗ってる??」


ええ、乗っていますとも。

愕いて周囲を見渡すも、可視半径にその人の姿はない。


その後、連絡は途絶え。不思議な気分で電車を降りると。エスカレーターで後ろから肩を叩かれる。


「いやー、途中で電池が切れた。見つけられなかったらどうしようかと思ったよ」


たぶん、1年ぶりで会うのだが。妙に懐かしく妙に何でもないような気がした。


彼は、元いた外資コンサルに戻ったようだ。私はただいま無職だと報告すると。


「じゃあ、一杯飲もうぜ。おごるよ」


と言うことで。近所の炙り焼きの店に入る。


一杯ではなく、閉店の3時まで、いっぱい飲むことになってしまった。


そこで、最近どうよ。と言う話になり。

オモシロオカシク昨今の恋愛事情を説明申し上げたわけだが。


「お前ってさあ、微妙だよね。俺を始め、けっこうお前を狙っていた奴は多いと思うんだけどさ。

鈍感なのか無神経なのか仕事熱心なのか。壁が低いようで、ものすごいシャットアウトしてたよな。」

「かと思えば。恋愛の話し聞いてると、不器用で真っ直ぐで繊細。不思議な女だよ。

ま、その微妙さがたまらん感じだけどね。んで。何でそんな男と付き合うのよ。ま、飲め。笑」


と、コメントの仕様がないような、社交辞令たっぷりのコメントを頂いた。

社内で狙い撃ちされていたことなど、辛辣女性上司以外、1年経った今日まで全く知らなかった。

ま、なんと言うか。多分に大人的その場的社交辞令の一部だから、いいんだけどね。


興味のないこと、興味のない相手に関しては

含みもへちゃむくれもない、にべもない冷たさなのだと言うことが分かった。

その分、ある一箇所に注力してしまい、繊細さと脆弱さを露呈してしまうんだろう。

それにしても。鈍感と言われると、なんとも不愉快である。鈍感と他人に言える人間は、鈍感なんだと思う。


ま、戦友と言うのか。世を徹して仕事をした仲間と言うのは。戦友みたいなもんである。


前職でも、前々職でも。いい仲間にめぐり合えたことは。私の何よりのキャリアであるに違いない。


あれ以来、外でがっつり飲むのは、初めて。不思議と酔わない。たまには外で飲むのも、悪くないな。

これも、時の経過による、癒しなのだろうかねえ。