会社に来て、PCを立ち上げた。
ホームとなっている、Yahooニュースが表示された。

何気なく、クリックした「サーファー、信じられない姿に」の文字。

飛び込んできたニュースは、知人の思いがけない悲報だった。


日本を代表するBig Surfrider。天から降りてきたような、波乗りの申し子。
果敢に世界中の波に挑み、海上に漂い・戯れ、サバイバルゲームに興じ。
いつも健康かつ、生命力に満ち溢れていた彼。
特に親しくしていたわけではないが、blogに登場する彼のSurfTrip仲間。

私も何度か、ご一緒させて頂いたことがある。
夢に溢れるまっすぐな瞳。ストイックな姿勢。波を愛する者の憧れ。

彼のライディングを見るのが、世界中の波の話を聞くのが。
わたしは大好きだった。

お正月。地元でいつものように、海に行ったまま
戻らぬ人となってしまったらしい。
波を滑るごとく、目も眩む速さで、この世を駆け抜けたのだろうか。




年末年始、彼に会うチャンスがあったはず。何度も。
それなのに。家に篭って過ごしていた。
激しく、後悔。新年早々、やり場のない気持ち。

忙しい日々。流され、呑まれる時の波。
会いたい人には、是が非でも会っておかねばならないのだ。
知っていながらも、忘れてしまっている大切なこと。



とにかく。見つかってよかった。海の人。海に還る。神の子、神の元へ。

七つの海を渡り歩いてなお、愛してやまない葉山の海に、還ったのか。


今まで、たくさん、ありがとうございました。

ゆっくりゆっくり、静かにお休みください。

ご家族、仲間の皆様、全ての人に、穏やかな時があらんことを。

ご冥福をお祈り申し上げます。




またいつか、どこか異国の海で、彼にふと出会えるような気がする。