師走もいよいよ終盤、慌しい年の瀬の夜。

この日は、既に休暇に入り、波乗りに行った に会う予定だった。


最近また、彼に会いだしている。


しかしながら。


自分は既に休暇中だからって、ちっとも、千葉から帰ってこない。

23時過ぎ、仕事を終え、オフィスを出る。

メールするも、電話するも、リアクションなし。


せっかく、遅くなるとダーリンに言ってあるのに。

諦め、恵比寿で某投資家軍団の忘年会に参加するか、迷う。

今ひとつ気乗りがしなかったが、帰りのことも頭に入れ、恵比寿へ足を向けた。

そこへ、ふと思い出す。


古い知り合いの彼。

昨年、今年と忘年会で少し話し、ちょっと興味をひいた。

アートディレクターと言うのも、興味をそそる。


mixiで、友人経由。発見されメールが来た。

連絡先を交換し、飲みに行こうねと言っていたのだった。


そこで。メールしてみると

すばやいレス。早速、飲みに行くことに。

恵比寿にて待ち合わせをし、飲みに行く。


この待ち合わせの間に、先約の彼から電話が来る。
しかし、私は今日の相手は、このアート君に決めていた。

「だって、もう遅いわ。」にべもなくそう言い放ち、彼を待つ。




そこへ。眼前を通過した男性一名。

思わず、目を留めた。彼の被っていた帽子が、J と同じだったから。

Jよりは背が低いが、サングラスに金髪。携帯で話しながら、待ち合わせのご様子。

しかし、手にはスーパードライの缶。あまり飲まないJではない。

私がしばらく注視してしまったためか、一度通り過ぎた彼が振り返った。


驚いた。

私を見つめているその男性は、SMAP、香取慎吾くんでありました。

相当に、酩酊のご様子。しばしの空白の時間、目が合ったままフリーズ。

そのとき、アート君到着。

その姿を見て、アイドル君は、また元来た方へと、戻っていった。

さておき。我々はのんびりと、ワインバーにて飲み始める。


私の彼の話、Jの話、波乗りの話。クリエイティブの話。

アートの話、スポーツの話、マーケの話、ECの話。


話題は尽きず、楽しい時間は、あっという間に過ぎた。


正直言って、見た目のいい男ではない。

でも、話が面白いのだ。

旧知の仲という安心感も手伝い、当面、私の飲み相手となりそうである。


話題の面白い男性は、やっぱり楽しいわ。