テレビを見たり本を読んだりしているとき、気が付くと鼻毛を抜いている、という男性の方多いですよね。かの文豪・夏目漱石も執筆に息づまると、無意識に鼻毛を抜く癖があり、しかも毛根を接着剤代わりにして原稿用紙に一列に並べて立てていたといいます。

そんなところを女性に目撃されたら、軽蔑されること間違いなしですね。無意識に鼻毛を抜いたりしないようにお手入れはきちんとしておきたいものです。一方、女性の方はあまり指で鼻毛を抜くことはないと思いますが、女性は男性に比べて鼻毛が細く、本数も少ないからだと思われます。

一概に、男性のほうが女性よりも伸びるのが早いとはいえませんが、男性の鼻毛は1本1本が太く、本数も多いために鼻から外へ出てしまいがちです。また、男性はひげをそるときに鏡を見ますが、ひげに集中してしまうためか、女性のようにじっくりと顔全体を見ることがないようです。

しかし、ある意味、男性にとって鼻毛の身だしなみは女性よりも重要といえるかもしれません。かみそりメーカーの貝印が行ったアンケートがその根拠を示しています。

仕事相手で気になった体の部分はどこですか?

仕事相手で気になったカラダの部位はどこですか?調査結果です。
出典:貝印株式会社プレスリリース

鼻毛を全部処理するのは厳禁

貝印が20代~50代の働く男性885名から集めたアンケートの回答で、取引先、上司、同僚など一緒に仕事をする相手の身だしなみが気になったことがある、という人は全体の85%を占めています。そして、気になった部分の第1位が「鼻毛」。

鼻毛は抜きますか?切りますか?

鼻毛は抜きますか?切りますか?をリサーチした結果出典:NAVER まとめ

また、逆に自分が恥ずかしい思いをした身だしなみでも「鼻毛」が圧倒的に多く、なんと4割以上の回答者が「鼻毛」で恥をかいたことがあると答えています。

鼻毛は必要最低限にカットする

ヒトの体毛のうち、唯一役割がはっきりしているのが鼻毛です。鼻は気道の入り口であり、鼻毛は、空気中のゴミや塵芥、微生物などをむやみに吸い込まないためのフィルターとして機能しています。言い換えるならヒトの体毛の中で唯一、機能的に必要とされるのが鼻毛である、といえるでしょう。

感染症にかかる恐れも

鼻毛は人体にとって必要なものなのですから、お手入れをするにしてもすべてなくしてしまうのではなく、必要最小限にとどめておきたいものです。

キーゼルバッハ部位の構造図
出典:やべ耳鼻咽喉科

鼻毛が生えているのは鼻腔のもっとも外側ですが、そのすぐうしろには毛細血管が密集しているキーゼルバッハ部位があります。キーゼルバッハ部位はとてもデリケートで、傷つけるとすぐに出血してしまいます。それだけでなく、鼻腔内を傷つけると細菌に感染しておできができてしまったり、思わぬ感染症にかかることがあります。

鼻に限らず、脱毛による感染症では毛包炎(毛嚢炎)を起こすことがあります。通常は感染症を引き起こさない皮膚の常在菌が、脱毛で傷めた傷口で繁殖して炎症を起こすことがあります。感染源は黄色ブドウ球菌やマラセチア菌などで、傷口で繁殖すると膿を持った嚢胞ができます。これらはいわゆる「おでき」、あるいは「せつ」「よう」とも呼ばれます。

特に鼻の周辺にできる毛包炎は面疔(めんちょう)と呼ばれ、悪化すると感染した黄色ブドウ球菌が鼻腔内にとどまらず、時に脳を犯し脳炎や髄膜炎を発症して死に至ることもある恐ろしい感染症です。また、鼻の入り口から素通りした細菌やウイルスなどによって副鼻腔炎が引き起こされることもあります。

副鼻腔炎とは鼻の副鼻腔と言う場所に炎症が起きる病気です。

蓄膿症の症状を図解化しています。

蓄膿症の症状を横から図解化しています。出典:くさの耳鼻咽喉科

副鼻腔炎とは俗にいう蓄膿症のことで、黄色い膿の混じった鼻汁が止まらない、頭痛や頬の痛み、止まらない咳などの症状がありますが、慢性化すると鼻茸(はなたけ)と呼ばれるポリープが副鼻腔内にいくつもできて、鼻や顔面のかたちが変わってしまうこともあります。
 

鼻毛を抜く、脱毛方法

ビジネスの成否すら左右しかねない鼻毛ですから、お手入れを欠かさないようにしたいものです。でも、鼻の内部は特にデリケートな部分ですから、きちんとしたケアをしてあげてください。