融太『ハァハァ…意外と遠かったな。』
融太は息を切らしながらも、山の入り口までたどり着く。
しかし、そこで融太は違和感を感じた。
融太『あんだけの衝撃で何で木一本倒れてねぇんだ?場所は合ってるよな…』
融太が辺りを見回すと、真横に少年が立っているのに気づいた。
融太『いつの間に!?』
その少年は、融太の事を暫しジイッと見つめていた。
融太が声をかけようとした時、少年が山へと続く道の一つを指差す。
融太『この先に隕石があるってのか?』
少年『…』
少年は無言でうなずくと、融太が目を反らした隙にその場から消えてしまった。
融太『消えた…まあ、いい。』
融太はすばしっこい子供だったのだと割り切り、先ほど指された道を登りだした。
記者1『こんな前例はない!!』
記者2『隕石が衝突したにも関わらず、クレーターが存在しない…いい記事になるぞ!!』
二人の記者は一番に現地へ乗り込み、写真やビデオを撮っている。
記者2『ありました!隕石の本体です。』
記者1『何と!!これは…』
発見された隕石の本体は銀色の光沢を持ち、真円に近い形をした球のようなものだった。
少年『離れて…』
記者らが夢中で写真を撮っていると突然少年が現れ、二人をジイッと見つめながら言い放った。
記者1『坊や。ここは危ないから、早く山を降りなさい。』
少年『…』
少年はうつむくと、黙ってその場に立ち尽くしている。
記者2『どうします…』
記者1『どうもなぁ…』
すると少年は突然顔を上げ、ただならぬ顔つきで隕石の方を向く。
少年『ダメっ!!』
次の瞬間、隕石から激しいエネルギーが放出され、辺りへ強い風を吹かせた。
記者ら『うぉっ!?』
二人の記者は吹き飛ばされ、それぞれ木へと衝突して気絶した。
少年『…』
風を耐えた少年の目前には、先ほどまでの隕石が消えていた。
―3節へ続く―
