実は骨折して、暫く経つと痛みにも慣れちゃって、猛烈に日本に帰国したくなったのですが......。
我が家の冷徹な家族から、「負担だ、インドでメイドに世話をやいてもらったほうが良い。」っていう返事が来て......。何て薄情なと思ったのですが、在印日本人の方はやはり全員口をそろえて、「日本厳しいよ、インドで出来るだけ治していきなよ。」とのお言葉。

確かに、日本で公共の交通機関を使っての通院に始まり、ちゃんと考えると大変そうな事ばかりだし、ほとんどの人は身障者を見て見ぬふりでしょう。そこを怒る私のお世話とご機嫌取りはまっぴらごめん.....と言う事を、我が家の人々は言いたいのでしょう。

インドでは(外国人だからもかなり有りますが)、見知らぬ身障者の私に誰もが親切です。ドアを自分で開けた事無いですよ、レストランでも病院でも。車いすは100円程度のチップを払えば押してくれる係りが大きな建物には居るし、確かに楽ちん。

ただ、インド食が苦手な私には、自分で日本食を料理出来ないので......食事が本当に辛い!
クックはあまりにも食べない私に愛想を尽かし気味、作る気を失っています。でも、本当に一口二口食べると......後が続かなくなっちゃう。

骨折から三か月近くが経ちましたが、意外とちゃんと歩けなくてね......。
でも、飛行機予約しちゃった! マミーもうじき帰るからね~、一緒に温泉行こう!
インド人からされる親切は.........親切らしき事の押し売り! 

それは決して「私がして欲しい事」では無く、自分がやりたい事を押し付けて来ます。積極的にこうして欲しいとお願いしても本人にやる気が無いと無視、説得されます。(少なくとも、私の周りでは)

しかも、押し売られた借りについては後々まで恩着せがましく言われ、会社内での力関係にまで響きます。叫び 

押し売られた親切に対しては、相手にも周りにも判る形で早いうちに返さないと......話に尾ひれがついて雪だるま式にインド金利で膨らむ恐ろしいものです。

私、骨折して6週目に入りましたが未だにギプスが取れず.....これを口実に仕事をさせてもらえず、借りをつくりまくっている状態です。私が誰かとのアポイントメントを入れると、キャンセルさせられるのに、印人が同行するアポイントメントは入れてもオッケーという極悪非道さ。

しかも、クライアントとのアポ以外の外出に関しては寛容で、競って付き添いを申し出てくれます。この矛盾を-----ああ、有りがちだよな-----と感じさせるのがインドの日常であり、文化です。

親切も貸し借りや勝負の対象となるお国柄と思われる故、I 国人を相手にした商談では心してかかって下さい! 頑張れ、日本の会社!

:私の身の回りの人達は決して悪気が有ってしているのでは無く、これは文化の違いの一部と思われます。また、少数でお目にかかる機会は少ないですが、世間には本当に目から鱗が落ちる程の人格者もいらっしゃいます。


昨日ご紹介した、インドで大きな割合を占める信徒を抱える宗教がお祝いをする.......
「Raksha Bandhan」ですが、ちょっと最後がきちんと書けていなかったので書き足します。

このセレモニー、実は女性側はギフトを貰えるんです!プレゼント

我が同僚の妹は、紐で「テレビ」を釣り上げておりました。
他にはストレートに「現金」をお願いされた者も居たようです。

女性から欲しい物を指定出来るんですよ、もちろんそれぞれのご家庭の事情もあると思いますが。
紐で高額品がドンドン釣れるらしいです、羨ましいですね。

頼られた兄弟は、親族その他に良い恰好を見せたいらしく気前よくプレゼントしてます(見え張ってナンボの文化ですので....)。

インド家族って、本当に助け合うんですよ。私から見ると信じられない、重荷以外の何でもないと思うんですが......女性が結婚する時に必要になる高額持参金(ダウリー)も親が用意するって言うより、皆で集める感じの様です。負担も大きいので、多くの一族では結婚式は一年に一人らしいです。(嘘か本当かはわかりませんが)

う~~ん、インドの生活習慣って謎が渦巻いてる。

2015年8月29日はインドでは「Raksha Bandhan」と言う日でした。
何じゃ、そりゃ? と思われる方がほとんどだと思いますが、ザックリ言うと.......。

女性が自分の兄弟に、「私に何か有った時には、貴男が必ず助けるのよ!」、「ほら、これが約束のRakhi(紐を簡単に編んだブレスレット)」と言って男性の手首にそのブレスレットと言うのも、ミサンガと言うのも違和感のある紐を結びつける訳です。
(ザックリ言わないと、儀式もちゃんと有ります。)

インドでは主にヒンズー教徒、ジャイナ教徒、シーク教徒の間でかなり大切で真面目に取り組まれている習慣です。兄弟だけじゃなくてもっと幅広く解釈し始めて、女性から男性へなら送って良くなっている様ですので、人気者は両手首一杯にRakhiを付けています。
これは自然に切れるまで着けっぱなしが基本だそうです、ミサンガみたいですね。

こちらはRakhiの一例です:
Rakhi
"Threads of love rakhi, Raksha Bandhan Hindus Sikhs Jains India" by Shriyash Jichkar

インドは女性の立場が非常に弱く、自分の力で人生がどうこう出来ない事情を反映しているのではないかと詰めは思っております。

豊かになって来ているインド女性が最近はどんな物を手に入れているのか興味がありますね。
ちなみに、贈って欲しい物は女性からリクエストできるそうですよ。

インドでとんだ迂闊者ぶりをご披露している詰めです。ショック!

今回の怪我は、松葉つえや車いすが無いと動けない状態ですので、会社に来られてもって訳で2週間自宅勤務と言う事になりました。  

最初の頃は気持ちばかりが焦り、まだ断っていないアポには行く気満々だったりしたんですが-----
骨折って、疲れるのよ。もう、社会に戻れないかもって言う位ドップリとお休みさせてもらってます。

慣れない松葉つえでの歩行は....重労働以外の何物でもなく、気を緩めると前につんのめってさらなる転倒の危険な臭いがプンプン。今では、エコノミー症候群の方が危ない?って言う位、動きの無い生活です。

夜に熟睡しきれていないのも相まって、元気な時は滅多にしないお昼寝タイム充実。
回復の為に体も頑張っているんだろう!----思ってますが、本当のところはどうでも良いです。

在宅していると、今まですれ違い生活だったメイドの仕事ぶりや、インド人のリアルな生活が見れて、目これはこれで面白く、思いがけず全く退屈では無いのでした。