rl4l54の下の戸袋の内へ、スーと入ってしまった、男もこの時漸
ようや
く夢が醒めたように身体
からだ
も軽くなったので、直
す
ぐ床
とこ
から起上
おきあが
って、急いでその戸棚をガラリ開けて見ると、こは如何
いか
に、内には、油の染潤
にじ
んだ枕が一つあるばかり、これは驚いて、男は暫時
しばし
茫然としていたが、その顔色が真蒼
まっさお
にでもなっていたものか、相方
あいかた
も驚きながら、如何
どう
したのかと訊ねられたが、その場では別に何も談
はな
さず、風邪の気味か何だか少し寒気
さむけ
がするといって、友人にも同じくその由
よし
をいって無理やりに、その晩は家
うち
へ帰って来たというが、青楼
せいろう
などでは、往々にして、こういう談
はなし
を聞くようである。