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【陰と陽】





あれは数年前の雪がちらつく寒空の夜だった。ボクは知人に連れられた居酒屋の個室で“珍獣”を目の前に“旨さ”のわからない日本酒を熱燗でチビチビと楽しんでいた。知人が用意していた“珍獣”は“メス”で、マネキン人形のように完璧なボディフォルムだった。肌は小麦色、短いスカートに網タイツ、ダウンジャケットの下はチューブトップ姿で、企画モノのAV女優かとボクは思った。何よりも凄かったのは彼女の体から溢れ出る生粋のパンコオーラだった。そんな彼女の顔面は嬉しいことに残念なぐらい“みのもんた”だった。“似てる”というより“クリソツ”という感じだ。宵も酔い摂取するお酒の量に比例して彼女は“えげつない話”をベラベラと尺八しだした。エロ話だ。知人は暇さえあれば彼女とAVみたいな性交をしているので彼女の“えげつない話”に『うん、うん。』と頷いていた。調子が良すぎてエスカレートする彼女は“毛”について告白した。

『私、下の毛がめっちゃ長いねん。』

知人の証言によると、“内蔵への入口”が完全に封鎖されるレベルの毛の量で、“内蔵への入口”に異物を挿入すると巻き込んでしまう程にロン毛らしい。なので挿入時の触感が明らかに異質だそうだ。しゃかりきな彼女はテーブルにおしぼりを広げ、その上にサンプルを提供した。

1本の毛。

上品にも程がある。彼女のワイルドすぎる行動にボクはポコチンの皮がヒザまで剥けた。おしぼりの上に横たわるサンプルは人生初の長さだった。ほぼ直毛のサンプルはタバコより長かった。その後も彼女は得意気に“えげつない話”をベラベラどころかビラビラと尺八していた。



“アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ”は元PRIDEヘビー級王者でニックネームは“ミノタウロ”。

“アソコノケ・ホントニモウ・ナゲーヤ”はPRIDEを捨てた王者。ニックネームは“みのもんた”。



“陰毛”は人目にふれた瞬間から“陽毛”となる。



めでたし、めでたし。