【浪漫飛行】





悪魔は元々は天使だった。



普通の生活をしてきた人なら“ビラビラ”と言われれば“何処のこと”かは百も承知だと思う。

男女が愛を確かめ合うとき、雰囲気に流されて交わるとき、さほどムラムラしていないけれど何となくヤルとき、パチョレックなとき、性の捌け口にされるとき、壊れているときなど、様々な性交場面で“ビラビラ”は活躍している。噂では“ビラビラ”がなければ性交時にかなりの不具合が生じるそうだ。

ボクの恥人には“ビラビラが長い”と自慢しては止まない“ビラビラ・ジョボビッチ”という女優がいる。ビラビラ・ジョボビッチの話によると、恋人と性交にいそしむ最中、蜜壷へと視線を向けた恋人が“ビラビラ”を見て『ながッ!!』と発言をしたそうだ。台本にないサプライズな発言だったそうだ。酒の席でそのエピソードを聞いたボクは『ムササビ飛行できるくらい長いん?』と質問した。ビラビラ・ジョボビッチは『今日も飛んできた。』とクリトリスのような笑顔で答えた。

イエス・クリトリ。

人類の長年の夢であった自力飛行は既に達成されていたようだ。

めでたし、めでたし。