パトカーから出てきたポリスはドラマポリスのような颯爽とした登場ではなく、嫌悪感のフルフェイスと重々しい足取りでラブ・サンムバディ。

眼鏡ポリス(推定年齢32才)と若手ポリス(推定年齢25才)のコンビは運転手から軽く事情聴取。

後部座席の男は眼を閉じたまま。

運転手は派手な口臭でポリスに事情説明。

後部座席の男は眼を閉じたまま。

私は独身。

眼鏡ポリスが動いた。

眼鏡ポリスは後部座席の男にむかって『警察や!起きて!おっさん、家どこや!』とイキりやがった。

私は『カチン』ときた。
もし私が『ドM』ならばポコチンまでも『カチン』ときただろう。
残念ながら私は『ドM』でもなければ『ポリスマニア』でもない。
ただの独身。

私は思わず眼鏡ポリスの『イキった口調』に噛みついた。
私は眼鏡ポリスに『もっと丁寧な話し方できないんですか?』と尋ねた。
眼鏡ポリスは『あぁ?』と簡潔な返事をくれた。

自慢にならないが、私は耳だけが悪い。
なので眼鏡ポリスが吐いた『あぁ?』が聞き違いかどうか確認するために再度『もっと丁寧な話し方できないんですか?』と尋ねた。

『あぁ?おたく何?』

眼鏡ポリスのおかげで事件は更に楽しくなりそうだ。