なんか、学生が出てくるドラマを見ると、中学校時代や高校時代をもう一度やり直したい気持ちになってしまう。
青春時代をもう一度やり直したい。色とりどりのカラフルな青春を送ることが出来なかったから。灰色の青春を送ってしまったから。
でも、実際に「過去に戻ってやり直せますけどどうしますか?」と聞かれたらどうだろう…と考えてみた。
やり直せば、前回よりもうまくいって、前回よりも楽しい時間が過ごせるような気もする。
でも、なんか嫌だ。自分がもう一度中学生や高校生をやり直すことを想像すると、なんだかよく分からないけど体がむずむずして気持ち悪い。
たぶんこの気持ち悪さの原因は、たとえ体は中学生や高校生に戻れても、頭や心は今のまま、22歳のままだから、違和感があって気持ち悪いんだ。中学生らしく、高校生らしくするためには頭で考えて演技しなくてはいけない。自然に中学生や高校生として振る舞うことはできない。
22歳の精神で中学生と高校生をやり直すなんて絶対無理だ。耐えられない。仮に耐えられたとして、童心に返って楽しく過ごせたとして、うまくいったとしても、うまくいったらいったなりの悩みや問題にぶち当たって、また、やり直したいと思うんだろうな~。
たぶん人生なんて、どの選択肢を選んでもそれなりに楽しいことがあって、それなりにつらいことがあるんだろうな~。やり直したからって、今より幸せになれるとは限らないし、絶対に幸せになれる選択なんて存在しないと思う。
だから、「あの時こうしていればな~」とか「あの時あっちを選んでいればな~」とか考えても仕方ない。人生に正解は無いんだから。自分の選んだ道が正解なんだから。後戻りはできないし、たとえできたとしても、何度も何度も戻っていたら、なかなか先へは進めない。だから、自分の選んだ道を進み続けるしかない。自分の選んだ道で勝負するしかない。たとえそれが厳しい道だとしても。
たまに過去を振り返って、「あの時別の道を選んでいたら、今目の前にどんな景色が広がっていただろうか」と、想像してみるのは良いかもしれない。だけど、「私について来たら、過去に戻って別の道を選び直すことができますよ」と耳元で誰かに囁かれたら、ついて行かない方がいい。
現実はきっと、どの道を選んでもそれなりに厳しくてうまく行かないものだから。絶対的に楽しくて、絶対的にうまくいくのは、きっと想像の世界だけだから。