林の中に俺と剣が入っていった


俺は剣が話していた事を把握できなかった


歩きながら、話の内容を整理しようとしたが


俺の小さな脳では整理し切れなかった


一度考えるのは諦めたのだが


諦めきれずにもう一度考えていた、そうしていたら


剣「華蛇考えすぎだ」


と少し笑いながら話しかけてきた


華蛇「・・・ってなんで俺が考えていたのをわかったんだ?」


剣「なんか考え事してる時はいつもお前自分の髪の毛を触ってるし」


華蛇「え・・・そうなのか無意識だったから気づかなかった」


こんな癖があるとは、変な癖だと自分でも思い笑い返す。


そのあともいろんな会話をしながらも、ふと気になったものがある


華蛇「背中に背負ってるそれ何?」


剣「これか、作ってもらったんだよ・・・俺も結構旅したな」

華蛇「いや、だからなんだよそれ」


すこし怒った口調で言ってみる


昔から剣は少し遠回りな言い方をする


それに苛立つ奴も少なくはなかった。俺もそのうちの1人だ

でもそれを剣自身はまるで気にしない。そういう奴だ


剣「刀?かな」


いや・・・馬鹿かこいつ。


そう思ったがこの世界ではなんだかありえそうで口に出すのはやめた。


剣「逆に手ぶらのほうが可笑しい。また木の棒で戦うか?」


いやそんな野蛮なのかここは・・・。


華蛇「俺もなにか良い武器ないかな?」


剣「なら尚更あいつに会うといい。あいつ武器も趣味で作ってる」


趣味で武器作るて・・・もはや職人だろそれ


そういう会話をしながらも、林はより深くなりジャングルの域


それでもさらに進んで、もう小屋を出てから何時間たっただろうか

そろそろ歩き疲れてきた

するといきなりとてつもない爆音の様な咆哮が聞こえてきた
 
この前の化け物か、いや前より明らかにデカイ10m近くはあるだろう


剣「この大きさは久々だな。俺1人はちょっと厳しいか」


それでもあの化け物に立ち向かう剣。

しかし、かなり苦戦しているのが俺でも分かる


その時、奥の茂みから何かが飛んできて奴の顔面が爆風に包まれた


何、このデジャブ・・・前にもこんな感じで助けられたんですけど


??「あ・・当たったのかナァ・・・」

奥から弱々しい声が聞こえてくる


剣「このいかにも雑魚そうな声は・・・ヤマザキ!!」


奥から出てきたなんか暗い感じの奴は 


凄そうな銃、いやキャノンといった方がふさわしいくらいの


とてつもない物をかついでいた

ヤマ「今回のはデカイ・・・いい研究になる・・」


俺はヤマザキという奴と仲良くなれるのだろうか・・・

こいつが俺の目の前にいるということは・・・


やはりこいつもこの世界にいたのか?


それも4年間も?いろいろ考え俺は聞いてみたい事がたくさんあった


いや、聞くことにしよう


華蛇「おまえっ何でここにいるんだよ。ってかお前いつからここに!!」


剣「おいおい1度にたくさん喋るな傷にも良くない」


怪我していたのを忘れて夢中になって話をしていた


意識したら痛さがより鮮明なものになる


それにしても俺はよく怪我を忘れるなぁ


剣「まあいい教えてやるよ4年前の事、そしてこの世界の事を、まず

俺は4年前家の扉を開けると突然謎の光に襲われた。そして気がつくとこの地に立っていた」


華蛇「ここまでは俺と一緒だ」


剣「そうか。やはりお前も同じか」


その言葉に俺は疑問に思った。やはりお前も?何か引っかかる


気になって俺は聞いてみた。


華蛇「おいおいその言い方じゃ他にもいっぱいいるみてぇじゃんかこの地に」


剣「いるよ!!それも結構」


華蛇「えっこんなわけのわからん所に俺ら以外に・・それも大勢!!」


考えられない、いろんなことが俺の頭に入りすぎて


すでにメモリ許容量をすでに越している、ほぼパニック状態だ


剣「おい話戻すぞ。この世界は“現実ではありえないことがこの世界では起こる”意味が分からないと思うがこの

ことは頭に入れておけよ。」


華蛇「おいなんでそんなことわかんだよ。大体なんだよそれ」


剣「俺も詳しい事は知らない聞いた話だからな俺よりこの世界を知っている奴に聞きに行くか・・・さあ準備しろ出

発するぞ」


おいおい勝手に話し進めるなよ・・・


そんな感じで俺とこいつの旅が始まりそうだ


ってまた傷のこと忘れてた、いてぇ~


剣は勝手に話を進める、これは前とかわらないな~


そんなことを考えてると


なぜか笑みを浮かべていた


ここに来て初めて笑ったな俺、このあとにも笑える時は来るのだろうか


剣「早くしろよ遠いんだからあともうここには帰ってこないぞ」


華蛇「ちょ傷が結構深いよどうすんだよ手当てぐらいしろ・・・」


剣「傷?そんなんもうないだろホラ行くぞ」


え?傷のところを見てみるともう傷がなくなっていた


なんでだ?これが剣の言っていた


“現実ではありえないことがこの世界では起こる”


ってことか?


まだまだ分からない事だらけだがとりあえずあいつに逢ってみるか


俺の足と剣の足が小屋を出て今、小さなであるが旅に出た。

目が覚めると、狭い小屋の中にいた 小屋の中はほとんど何もなく


寂しく思えた。周りを見ましてみたが誰もいなかった


立ち上がろうとすると足に激痛が走り、床に倒れこんだ


足をみてみると傷がある


その傷口からは血が滴っていた


たぶん何者かに襲われそうになって逃げていたときに


足をどこかで切ったのだろう


にげているときは夢中で痛みを感じなかったんだろう


そんなことを考えながら


俺は足を引きずりながらドアまで行った


ドアを開けてみると外は木々で覆われていた


小屋の周りをうろうろしていると林の中からだれかが出てきた


??「目覚めるのが早いな。さすが華蛇だ前と変わらない」


あの時助けてくれた人の声と同じだ


やっと顔を見れたと思うと、その顔には見覚えのある


そうこいつは剣猛(つるぎ たける)だ、4年ぶりの再会


俺の記憶が過去の映像を蘇えらせる


それは7年前小学校入学当初の頃、剣と華陀は初めて知り合った


なぜか気の合う俺たちはいつも二人で遊んでいた・・・だが


小学4年生の頃、剣は急に姿を消した・・・行方不明だ


警察は必死に探していたが剣は見つからず


剣が行方不明になって数日してから剣の親に俺は会いに行った


行方不明になった原因は親はわからないといっていた


剣の親がその話をしている最中に泣き出してしまった


その後も警察がいろいろな方法で剣を探していたが見つかなかった


・・・だが、今その剣が立っているのだ俺の目の前に!!