左翼思想とは、人間は動物と同じく生まれながらに行動プログラムが規定されている、とする考え方に基ず”いている。
この左翼思想の始祖であるJ.J.ルソーは<人間不平等起源論>のなかではっきりとこう言っている。
<動物と人間とは自然によって同等に扱われたのだから、人間がその飼いならす動物よりもよけいに自分にあたえる便宜は、そっくりそのまま人間をはっきりと堕落させる。>
わかりやすく言えば、<人間は動物と同じように作られており、動物を人間が飼いならせばその動物の自然の本能をダメにしてしまうが、人間の場合はそれがもっとはなはだしいために、よけいにダメにされてしまっている>ということであり、もっとわかりやすくいえば、
<人間は動物と同じく行動プログラムが規定されており、動物に対しては馴致が、人間に対してはしつけと道徳教育がその本能をはなはだしくダメにしている>ということだ。
この、人間は動物と同じく生まれながらに行動プログラムが規定されているとする考えは、左翼思想の基盤をなすものである。
だからこそ、左翼主義者はしつけや道徳教育はもちろんのこと、伝統文化そのものも個人に対する抑圧ととらえるのである。
左翼がいっさいの礼儀、作法や、しつけ、道徳教育を敵視するのは、何も彼らがデタラメナ人間だからというわけでわなく、きちんとした理論的な根拠があり、彼らの思想によれば、人間にはいっさいの外部からの働きかけなどは不用であり、<そのままでいい>のである。
うまれながらに素晴らしい存在である人間に、よけいな手をくわえてくれるな、ということだ。
<そのままでいい> これが左翼思想の真髄である。
事実ルソーはこの思想に基ずき、うまれたばかりの自分の5人もの子供を次々と捨ててしまった。
動物と同じならば、つまり生まれながらに行動プログラムが規定されているのならば、放っといたって育つだろうという信念からやったことだ。
完全な狂気の行為だが、人間は生まれながらに行動プログラムが規定されていないがゆえに、思想が狂えばそれに連動して行為も狂うということを、はからずもその思想の始祖である人間があざやかに示して見せたわけだ。
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