いもだき

         思い浮かべてください。
         月に照らされた野で、
         お百姓さんたちが、鍋を囲んでいます。
         煮えているのは、
         自分たちが育てたさといも・野菜・鶏。
         山がひっそり育てたきのこたち。

        まわりには、稲が揺れて、
         すすきの間から、たぬきがのぞいている
         かもしれない。

         もうすぐ稲刈り……。

いもだき は、愛媛独特なものなのでしょうか?
私は、だしに鶏がらを使います。家庭によって、いりこだし・かつおと昆布など、とりどり。
具からも、うまみが出ますし、油揚げも……などと書くともうきりがないのです。
市内の料理屋さんでは、この時期、いもだきをメニューに加え、みそ味・しょうゆ味・豆乳を入れたりなどなど、味を競い客を呼びます。
私の友人は料理屋の調理場に勤めていますが、この時期、めちゃくちゃ忙しく、シーズンが終わると、ごぼうをささがきした手指が、洗っても洗っても黒く染まっているそうです。

いもだきではないのですが、だしに干しシイタケをパラパラ……というガスパーさん。
おいしそうです!!
と、こんなふうに、いいとこを取り入れたり教えてもらったりしながら、わが家の味は少しずつ変わり、戻り、いっそうおいしくなっていきます。
いもだき は、そんなふうに、「これでなくては、だめ」というものがない、自由なものかも。
さといも や おたいも は、手がかゆくなったり汁が粘ったりするので鍋に入れる地方があまりないのかもしれませんね。
    →それについては、こんな方法があります。
お芋に少量の砂糖をまぶして焦げない程度に軽く炒めます。
その上にだし汁や他の材料を入れて、よく混ぜたうえで、料理します。
こうすると、調理中のねばねばの出方がぐっと少なくなりますから、お試しください。
  ♪ あなたごのみの ♪ いもだきを(●^o^●)