최은영 「지나가는 밤」(『내게 무해한 사람』수록)

チェ・ウニョン 「過ぎゆく夜」(『わたしに無害なひと』収録)

 

 

「그 여름(あの夏)」「601, 602」に続く3作目は「지나가는 밤(過ぎゆく夜)」

 

大好きな短編です。

出会ったのは2021年7~9月放送のNHKステップアップハングル講座「K文学の散歩道」。

 

思えば私が韓国語で小説を読みたい!と思うようになったのもNHKラジオ講座で出会った『楽器たちの図書館』がきっかけでした。

検索してみたら2010年3月~10月の放送だったよう…

もう14年も前なのか…(呆然)

放送後、김중혁さんのファンになり、新潟県立大学のイベントにも参加。

もちろん⇩も持ってます^^

 

 

で、「過ぎゆく夜」ですが…

この時のNHK講座はフェミニズムやセウォル号後文学がテーマでチェ・ウニョンさんもその流れで作品が紹介されました。

 

母が亡くなり残された姉妹ユニ(윤희)とジュヒ(주희)。

タイプの異なる姉妹は母というワンクッションも失い、ともするとぶつかり合い、疎遠になっていきます。

一時帰国したユニが妹ジュヒの家で過ごした夜を軸に二人の来し方、関係、そしてこれからが静かに語られ、読み終わると、哀しいような、温かいような感動が漂います。

 

表向きはしっかり者の姉ユニと奔放な妹ジュヒという関係ですが、苦手な相手からも逃げずに向き合い言うべきことを言うユニの方が実は人として強いのかもと思ったりもしました。

 

階段で母の帰りを待つ幼い姉妹の描写がとても好きで読み返すたびに新しい発見がある作品です。

 

기다림은 언제나 가슴이 뻐근할 만큼 고통스러운 즐거움이었다. 둘은 그네를 탈 때도, 그룸사다리를 탈 때도, 철붕에 매달릴 때도 엄마가 나타나는 쪽으로 고개를 돌리고 놀았다.

 

#韓国語の本