街角煙草屋

街角煙草屋

おばあちゃんになったら、煙草屋か駄菓子屋をやりたい。
ひっそりと。

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おかえりなさい、あなた。


今日の晩ご飯はチキンカツよ。
梅肉をはさんでみたのよ。
あら、ごっつい汗ね。
梅干しが苦手?
やだ、そうだったかしら。
でもいいオトナが好き嫌いなんて言わないわよね。
妻がせっかく作ったものは全部食べるわよね。
汗を拭くタオルあげましょうか。


今日は少し要り用のものがあって、隣の市のショッピングモールまで行ったわ。
デリカの運転にもだいぶ慣れてきて、鼻歌なんか歌いながら快調に走っていたの。
ナビは要らない道だからテレビに切り替えると、暴れん坊将軍をやっていたわ。
チャンバラシーンで流れるおなじみのメロディ。
幼い日、よく祖父の膝に座って聴いたものよ…。
あの頃私にとって白馬の王子様は松平健だったわ。
かなり和風だけど。


そんな甘い追憶にひたっていたその時よ。
目の前の道路に、さっと何かが飛びだしてきたの!
キャーッ!
なんていう黄色い声は、本当に焦ったときには出てこないのね。
ただ「フガッ」とむせるような鼻息とともに、スローモーションで私は突っこんで行ったわ。


衝撃は来なかった。
私はサイドミラーに逃げてゆく影を見たわ。
紅い頬、緑青に輝く身体、そしてだんだらの長い尾。

キジ…?

キジの雄はちょろちょろ走って道路脇の藪へ消えたわ。
キジなんてその辺にいるものなのかしら?
事実いたけど。
これだから田舎は…。


そんなこんなで無事に買い物は済んだけど、ちょっぴりドキドキしちゃった。
全国のキジの皆さん、道路に飛び出すのはやめましょうね。
轢くわよ。