●家庭では、目標を話し合って、理由のあるルール作りをしよう

「子どもには幸せになってもらいたい」母親としてそう願い、そのためにいろいろなことを子どもに言い聞かせていないか。

しかし、子どもの健やかな成長のために作ったルールについて、それぞれどう考えて決めたか説明できるか?

 

「まっとうな社会人になる」ために、子どもを毎日9時に寝かせ、無事にこどもがまっとうな社会人になったとしても、子どもがその生活に息苦しさを感じるゆでは、誰のためのルールだったかわからない。

 

家庭のルールは「子どもにこういうふうに育ってほしいから」「こういう家庭を築いていきたいから」と願って決めているはず。

「こう考えているから、こういうルールがあるんだよ」ときちんと説明できれば、子どもも納得してルールを守るように。

そのルールが自分の目標や将来と合わなくなってきたと感じたら、話し合って「理由」のあるルールを作っていけばよい。

 

🌟夫の家事にダメ出しをするのは喧嘩の元。やってくれるというなら、信じて任せる。買い物なら銘柄、家事なら手順など、事前に自分の要望を具体的に伝える。

 

🌟イライラする対象の近くにいると、怒りのガスがたまるばかり。目に入らない場所に行く、別のことに集中する、外に出てしまうなど、怒りを感じる対象から距離を置くことでリラックスする。

 

🌟衛生観念の違いは価値観の違い。一致しないのが当たり前。そのうえで「せめて」という言葉でお互いが納得できる方法を見つける。自分の許容範囲を広げると心が楽になる。

 

🌟弁が立つ夫に言い負かされると、余計にイライラする。起きた出来事・そのときに感じた気持ち・どうしてほしいかの三つに分け、お互いに伝える「カップダイアローグ」で良い関係を築く。

 

事実、感情、要望または意見を言い合う。

片方が言ったことをもう片方が復唱する。

 

🌟時間と場所を決めて喧嘩すると、言いたいことが整理でる。

相手に抗議したいことをメモしておく。

例)突然夕食はいらないと言われた

読み返さないこと。書いたあとで読むと、そういえばこのときは連絡するのも遅かった。子どもたちも待っていたのに、と新たな怒りを足してしまうから。

 

怒りメモを持ちより、お互いがそれを読みあって気持ちをぶつけあう。誤解があれば解けるし、時間が経っているので素直に反省することができる。

 

怒りメモを1週間くらい続けていくと、このくらいのことで怒らなくてもいいやと自分の許容範囲も広がる。結果、怒る回数も減っていく。

 

●イライラ解消の秘訣は

「自分にできないことを人にやらせない」

夫が朝起きなくてイライラ、こどもがなかなかお風呂に入らなくてイライラ、いつも誰かのせいでイライラしていないか?

そのイライラには「べき」が潜んでいる。

 

「母親なんだからちゃんとするべき」

そして自分と同じように、夫も子どももちゃんとさせるべき、

でも、昔はちゃんとしていなかったのでは?今でもたまの夜更かしや寝坊もあるのでは?

 

自分ができないことを、人に強要するのはやめる。

 

 

🌟優先順位の乱れ。母として子どもを最優先させるのか、子どもよりも自分の精神的な安定を優先させるのか、順位をつけることが必要。

イライラしてしまうのは、本当は優先したくないもに時間を取られているから。

 

自分ファーストで生きることで、結果的に家族も穏やかに過ごせる。

 

 

とても処理できないほどの情報があふれている現代では、目の前に多くの価値観が広がっている。

SNSの発達で、さまざまな価値観が目に見える形で提示されるようになってきた。

小さなストレスからイライラが募る一方で、同じ立場で華やかに生きているママ友を見て、自分なんか・・と落ち込んだりすることもある。本来の自分はもっとやれるはず、私も彼女たちのように「自分らしくいたい」。

 

「自分らしくいたい」の裏には、「今の自分は、自分らしくない。自分ではない」という気持ちが隠されている。いまの自分を受け入れられていないから、自分の理想とする姿を評価してほしくて、自己嫌悪に陥る。

 

「これが私らしさ」と主張するのは?

自分が思い込んでいる「自分らしさ」に閉じ込められ、苦しむことになる。

 

SNSで素敵な生活を発信している人も「これが私らしさ」と言い続けなければ自分がもたないという自分らしさの檻にとらわれている。

その根底には、孤独がある。

 

 

孤独な人=自分が、そして自分のしていることが受けいれられない人

どんな状況であっても「今の私でいい」と思う人。

怒りをコントロールでき、いつも心は平穏。

 

大切なのは、今のありのままの自分を受け入れること。

それは「自分らしさ」にこだわらず、自然体でいること。

 

子どもを正しく育てようと躍起になっていないか?

真面目で優秀な理想的な子どもや夫を持つことで、自分を承認しようとしていないか?

この夫を選んで正解だった、こんな子どもを育てた自分の行き方は正解だったと証明したい気持ちがどこかにあるのかも。

 

子どもが正しく育てば、自分の考えや選択が間違っていないと証明できるわけではない。

たくさんの選択肢がある現代において、唯一の正解を求めると、思い通りにならない子どもや夫にイライラしてしまう。

 

今の自分でいい。

人間だからよいところも悪いところもある。

それも全部合わせて自分。

たとえ自分の理想通りにならなかったとしても、無理に自分や相手を理想通りにしようとせず、「まあ、いいか」と受け入れる。

今よりずっと楽になるし、無駄な怒りも減る。

自分だけでなく、周りももっと楽しく、ほがらかになっていくはず。

 

アンガーマネジメントの方法を使って、心地よい日々を送れるように。