(文)おにいちゃん、あやと、「こんなシチュエーションがフェチごっこ」しない?



(か)眠たいんですけど。

───なんの遊びですか?



(文)お互いに、どんなシチュエーションで出会ったら、エッチな気分が絶頂にまで追い詰められるか考えて、妄想を語り合う遊びよ。



おにいちゃんは、あやちゃんの脚の裏側の筋肉のストレッチだけでマックスです。



(文)全然面白くなぁいぃー!



(文)じゃあ、あやからいくね。

───真冬の雪の積った北国のひなびた温泉宿で、あやは真夜中にひとりで温泉につかっているの。



はい。



(文)そこに引き戸が開く音がして、あやは心臓が飛び出るほどびっくりするの。



はい。



(文)でも、冬で湯殿は湯気でいっぱいなので、誰が入ってきたか分からないの。



はい。



(文)それはおにいちゃんだったの。あやは思いきって声をかけるの。

「おにいちゃんなの?」



(文)おにいちゃんは驚いて、すみませんと言って出ていこうとするんだけど、あやだと分かって出ていくのをやめるの。

少しずつ近づくふたり。



(文)あやのお風呂姿を見たおにいちゃんは、まるで別人のようにキレイだと思って、暫し見とれるんだけど、やっぱりこんなのはいけないと思い直して、湯殿を去ろうとする。

そして気づくのよ。

隠すものを持っていない。



(文)おにいちゃんに近寄るあや。「ちょっと、近いよ、あやちゃん」と言ってあやから離れるおにいちゃん。

あやのエッチな気分はマックスへと向かう。おにいちゃんももう逃げられない。なぜなら、おにいちゃんもマックス状態だったから。




(文)───どう? こんなの?




あやちゃん、お姉ちゃんの三枚は上手いってるよな??