近年言えることは、パーマ液に良い印象を持っている方が少ないということです。
理由は2つ、1つはパーマで髪が傷んだ。
もう1つは、パーマがすぐ取れた。
その他イメージどうりでない、これはスタイルの問題ですので今回のテーマからは外します。
なぜ、「パーマ液は痛むのか？！取れるのか！」ちょっと難しい話をします。（＊読むの面倒な方は、太字だけでもみてください。）
それは髪の構造と薬品の考えにズレがあったからなのです。
毛髪はグリシン、アラニン、ロイシン、など２０種類のアミノ酸から出来ています。
毛髪のケラチンタンパク質は２０種類のアミノ酸が、ＮＨ２（アミノ基）とＣＯＯＨ（カルボキシル基）の間で、水分子が外れる脱水縮合によってタテに繋がった主鎖結合が、水素結合・塩結合・シスチン結合という側鎖結合によって、他の主鎖結合と繋がりフィブリルが形成され、フィブリルが集って束になりコルテックスを形成しています。ケラチン線維には、含硫アミノ酸のシスチンが１７％前後含まれています。このシスチンというアミノ酸は、フィブリルという線維と線維の間を、側鎖結合でフィブリルを強く結合しています。
パーマは、１剤の還元剤でシスチン結合を切った後、パーマ２剤の酸化剤でシスチン結合を再結合してパーマを固定します。パーマをかけたウェーブ・カールは、再びパーマ１剤を塗布しない限りパーマは取れません。これが美容学校で教わった、パーマの常識でした。
しかし、パーマをかける時、アルカリで毛髪を膨潤させて、還元剤を浸透させます。その結果、コルテックス内のマトリックスが毛髪の外へ流出して毛髪がスカスカになって傷みます。又、還元剤によってシスチン結合を切り過ぎて毛髪を傷めます。２剤の酸化不足も毛髪を傷めます。
実は、髪って１００％元の状態には戻らないんです。
これが、「パーマがすぐ取れた、髪が傷んだ」の答えなんです。
パーマの理論は、２〜３回と回数を重ねるとこの常識は何の意味も持たなくなります。そこで、パーマで傷めた毛髪は毛髪の内部を補強しなければならないということが発生していきます。
これを改善するにはまず毛小皮（キューティクル）を知り、有効成分が毛髪の内部へ浸透する仕組を理解することが大切でした。
細胞膜複合体（ＣＭＣ）の中心は球状タンパク質のデルタ層で、ここが有効成分の通り道です。この隙間はキューティクルでは僅かに１０Åなのです。デルタ層の上と下は脂質２分子膜のラメラ構造（液晶構造）のベーター層です。ベーター層は親油性のために有効成分は浸透しません。従って、毛髪の表面に塗布した有効成分は１０Åのデルタ層を通ってコルテックスに浸透します。キューティクルは４～１０層重なっていますが、超ダメージ毛やダメージ毛はキューティクルが剥がれてコルテックスが剥き出しになった超ダメージ毛もあります。
だから、パーマはシスチン結合を還元剤で切って酸化剤で切った結合を再結合させる？この理論だけでは、パーマをかける理論は成立しないのです。
その理由は、毛小皮ではエクソクチクルAにシスチンが３５％も含まれていて、オルトコルテックスには５％、パラコルテックスには１５％と、今まで言われてきたコルテックス線維のシスチン結合の橋の切断・再結合の説明にまったく当てはまりません。
そこで解決できる理論が形状記憶です
ゆで卵のイメージです。
パーマの場合は還元剤によって毛髪を軟化させて酸化剤で軟化した毛髪を固める理論です。この理論ではマトリックスを減少させて毛髪を傷めます。
そこで、当サロンの形状記憶ウェーブは毛髪と同じケラチンタンパク質を、毛髪に浸透させて、マトリックスとして形状記憶させます。ダメージ毛にマトリックスの成分が浸透し、マトリックスが形状記憶することによって毛髪の内側からボリュームが出てパーマがかかります。そのために当サロンの形状記憶パーマ（ケラチンカール）は髪が傷まずにカールをつけることができるのです。
しかしあまりにもダメージの多い方は、１回シャンプーしただけで取れることもあります。
なぜ、こんな事が起こるのか？！
髪を器と考えるとご理解いただけると思います。ダメージのある髪は器が「ざる」なんです。トリートメントをしっかり置いていても、上から水をかかけると「ざる」は下からどんどん流れていきます。逆に、綺麗な器は水をかけても下から漏れることはありません。
だから、GINZA HAIRに通われているお客様ほど、取れにくい方が多いです。それは器が綺麗だからです。
初めての方は、ケラチンカールをお勧めしています。ロットを巻かなければトリートメントになります。
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