みなさま おはようございます
『ハッピーホーム銀翼の森』看板犬予定のランです
今朝も早くから暑いです
世の中はお盆休みですが、老人ホームはお盆休みは関係なし。一昨日夜から昨日朝まで夜勤でした。
ホームでそれなりの人数の入居者さんが亡くなっているからか、お盆でなくても、夜は気のせいか、色々と気配のする職場です。
トイレは自動で照明がつくのですが、全員女子の夜勤の時に、真夜中に男子トイレの照明がついたり、脱衣場で洗濯物を畳んでいるとカタカタ物音がしたり、無人のエレベーターがスッと開いたり・・・
今回は、ぼつぼつ日も変わろうという頃、ほとんどナースコールを押さない方からコールがあって、お部屋に行きました。お話は普通に通じる方です。
「はい、こんばんは。お待たせしました。どうされましたか?」
「ねえねえ、隣って誰だっけ?男の人?」
「えーと、女の方です」
「どんな人だっけ?あのさ、壁の向こうでガッタン ガッタンすごい音してさ」
「なんだろうね、目が覚めたわ」
「そうでしたか」
「耳済ますと、カタカタカタって、それから、ガタンガタンって・・・気持ち悪くてさ」
「そうですよねぇ ちょっと隣のご様子見てまいりますね!」と退出して廊下で思った。
ひゃ~ ちょっとまじご勘弁
お盆だからなの・・・カタカタカタ ガタンガタンてね
となりのご婦人は殆ど寝たきり 寝返りもスタッフが夜中二時間毎にお手伝いしています。そんなぁ
一人で動けるはずもなく。
背中がぞわっとしてしまって・・・
でも様子を見ない訳にはいかなくて
そーっと扉を開けました。
中は常夜灯のホタル照明、ぼんやり輪郭が見えるだけ、様子は良くわかりません。
「・・・78,79、80、81」ぼそぼそと呪文のように、唱える声が聞こえます。
「え、何?何?」
目を凝らしてよく見ると、なんとベッドのサイドレールが外れてベッドと壁の間に縦横向きが変わって落ちている
そして、その落ちたサイドレールに掴まりながら、左右手を持ち替える毎に、ほぼ寝たきりの入居者さんが「・・・98,99」と数えている。
カタカタカタ、ガッタンってねぇ、どうやって外したのかなぁ?
何分かの短い時間とは言うものの、心拍数があがって、毛穴が逆立ち、ぞわっと鳥肌が立ちました。
サイドレールをベッドに戻して、その入居者さんの身体の向きを左右かえて退出。
事の顛末をお話しました
「あっれそうっ・・・わかった、あの人だよねぇ。あの体のどこにそんな力があるんだろうねぇ。あぁでもわかって良かったわ。これで安心して寝られる。ありがとね。」
ということで一件落着
いやびっくりしました
でも、夜中に眠れなくて、自由があまり利かない体で、手だけ動かして、ずっとサイドレールをたぐりながら数を数えていること、そして148、148、148とその先が進まなくて、また1,2、3・・・と元に戻って数えているのを聞くのも何だか切なくて
このあとも様子見て、あんまりご自身でサイドレール外されるようだったら、ベッドを壁にくっつけて片側のサイドレール取ることも検討しないといけないかな?でも壁と反対側に体向ける時も気をつけないとネ!サイドレール外れました、ベッドから落ちましたってことも想定内ではあるよね・・・
サイドレールの足元が抜けないように止められる器具もあったんじゃないかな?
ではでは、よいお盆休み最終日になりますように
ラン&みちこ