城外はもう決着ついた。
私は銀時のもとへ急いだ。
屋根の上で倒れている銀時と
木刀に突き刺さっている朧を見つけた。
銀「はぁ…はぁ…
よォ…」
咲「よォじゃないわよ。
あなたって無茶苦茶。」
私は銀時の顔を覗き込みながら言った。
傷だらけの身体を見て
ふうとため息をついた。
咲「もっと考えて戦ってもらわないと、
下手したらコレ、致命傷になるわよ?」
銀「るせーな…
これだけで済んだんだから
まだ、いい方だろ」
咲「ぶきっちょだね。」
私はそう言いながらも
テキパキと応急処置を済ませていく。
咲「でもまぁ…さすがってかんじかもね。
朧を倒すなんて。」
銀「当たりめーだ。」
咲「否定しないんだ。」
咲はくすっと笑った。
咲「でも約束、守れてないでしょ?
—やろうよ。」
銀「…あぁ。」
◆ ◆ ◆
約束
それは埋蔵さんと鈴蘭さんを
会わせるというもの。
今度は私が医者としてできること。
それをやる。
新「あの…頼まれてたものなんですが…」
咲「ありがとう。
そこ置いといて。」
私はマスクとゴム手袋を装着し、
全身を白衣に纏った。
土「オイ、本当にいけんのかよ。
腕を元に戻す、なんてよ…」
咲「私は幕府直属の優秀なお医者さんですよ?
神経を繋いでちょこっといじれば
なんとかなると思います。」
麻酔が効いて眠っている埋蔵さんを見つめた。
時間、間に合うかどうか……
ううん、やるしかない。
私の腕と、埋蔵さんと鈴蘭さんを信じないと。
必ず、間に合わせてやる。