今日は伸び過ぎた烏骨鶏の爪切りを夫と2人で行なっていました

齢10才のドンちゃんは鶏冠が立派すぎて
前方が全然見えません
なので水を飲むのも鶏冠を水にガバッと突っ込んでそこら中水浸しにしてようやく飲めるのです

湿った羽毛にコバエが卵を産み付けたりして
可哀想な状態になる為
爪を切っている途中で喉の所の羽を
引っ張った状態でハサミを使った為
皮膚に3センチくらい穴を開けてしまいました
中の筋組織に包まれた頸部がそのまま見える状態です
出血はするし夫は気を失う感じで布団に戻りいきなり寝てしまいました
血を見て卒倒しそうになったのでしょう

私もどうしようとちょっとパニクりました
自分1人で糸と針で縫うわけもいきませんから
直ぐに車にドンちゃんを乗せ獣医さんへ
先生も最初状態がわからず抗生剤の軟膏と止血剤を塗って脱脂綿を当ててと色々やってくれていたのですが
私が詳しく説明した所でようやく見えているものに気付き
急いでホチキスの様なものでバチバチと3針留めてくれました
その間ドンちゃんは我慢強い子なので
誰をつつく事も暴れる事も無く気丈に振舞っていました
偉いね〜と撫でてあげた時
目に涙が溢れそうになっているのを見て
私の方が泣きそうになりました
汚れた羽根や爪を切り直してもらったのですが
一言も鳴かず暴れたりもしません

家に帰って言われた通りにラップで首回りを保護しました
くちばしをパクパクと口呼吸をしだしたのでかなり焦りました
このままダメかもしれないと

ドンちゃんの下半身を紙おむつで包み
私の布団に横たわらせ
腕枕をしてだらんと緩んだ鶏冠を引っ張って
鼻を塞がないようにしていました
腕に体温が伝わって来ます
苦しそうな口呼吸をしながら目を閉じています

絶対良くなるからねと声をかけているうちに
呼吸が落ち着き深く眠り始めました

数時間後
全く水も餌も朝から摂っていないのに気付き
夫が薬の入った水と
インコ達の栄養食を飲ませてくれました

灰色がかった鶏冠も赤味を取り戻し
少し元気になって来ました

胸の所に保冷剤をつけていたので寒いかと
私のお布団で一緒に横になって腕枕で眠る烏骨鶏
毛布も掛けて本当にいい子で寝ていました

今は段ボールに入れて布団の横に置いています

頭の羽毛もお目めが見えるようにハサミをいれたのでかなりみすぼらしくなっていますが
彼は外に出ればメスを命がけで護る優しく強い子です
外で地面に餌を撒いてもメスが食べ終わるまで決して一緒に食べないで
首を伸ばして敵が来ないか周りを監視しています

夕方になるとみんなを集めて玄関で待っています
以前途中で雨が降って来たのを私が気が付かないでいると
ベランダに回ってガラスに蹴りを入れながら気づかせてくれました
メス達は雨に当たらない所に集められていましたが
オスの二匹は雨の中ずぶ濡れになりながら
仁王立ちでメスが雨の中出てこないように注意しています

最近はお年寄りになって疲れるのか
外に出しても数時間で戻りたがります
メスが勝手にあちこち行くので疲れるようです

ドンちゃんが私をつついたのは10年間に一度だけ
雌鶏を襲った狐が塀の向こうに隠れていた時
興奮しているドンちゃんをどうしたのかと抱き上げた時
まさに断末魔の悲鳴をあげるように離せ!と
私の手をつつき一目散に狐をめがけて走り出しました

私も追っかけて行ってそこに狐がいるのに気づいたのです
狐は未練たっぷりに振り返りながら逃げて行きました

殺られたのは日頃雄鶏の言うことを聞かず
自分勝手にいつも行動していた雌鶏でした

ドンちゃんは他の雌鶏も護らなければならず
一匹のメスがさらわれるのをくちばしで歯ぎしりするように悲鳴をあげながら血走った目で狐の行方を追っていたのですね

そんな出来事も寄り添いながら思い出されて目頭が熱くなります

凄く美しい鳥です
カラスや犬や猫が通るたび
白い両手を広げそのマントの後ろにメスを隠して相手の動きに警戒します

ドンちゃんは人間にも好きな人と嫌いな人がいるようで
ある郵便屋さんのズボンはいつも蹴りを入れられて足跡だらけになるのですが
よく見ると郵便屋さんもその人だけは本気で蹴り飛ばしていましたっけ

なのであんまり外に出さなくなってしまいました

ドンちゃんちょっと元気になり一生懸命立ち上がりテレビを観ています
頑張れドンちゃん

{DDB52B69-3CEC-41C5-81AC-8B3B850E6D51}
今立ち上がりちょっと元気になりました
満身創痍のドンちゃん

{BEA366D2-1DA9-4749-A9BB-FFE1B2537F22}

こちらは烏骨鶏マンション
写っている雄鶏はデカちゃん
ドンちゃんより1歳年上
ドンちゃんは一番上で写っていません