歯科衛生士の宮本です。

今年は、インフルエンザの流行が遅く、幸い銀木犀ではまだインフルエンザに罹られた方がいらっしゃらないので、このまま皆さまお元気で春を迎えられれば、と思います。

今回は、看取るまでに私たちに出来ること、について書かせて頂こうと思います。

まず、この画像ですが、病状や体調が悪くなり、終末期にむかわれる方によく見られる口腔内の状態で、ご自身の痰や唾液が乾燥して、かさぶたの様になっています。
 


こうなってしまうと、なかなか取り除くのにも時間がかかりますし、ケアを受ける方も負担になるので、早めにケアをする事が大切になってきます。

終末期になると、ご自身で痰を吐き出せず、のどの辺りでごろごろしていて、体位交換や排泄介助時に口腔内まで出てくることがあります。

病院などでは、看護師が喀痰吸引をしてくれますが、在宅では、訪問看護師などが来た時でなければ、道具がなければ吸引は行えません。

 


それに、吸引は家族以外は、特別な研修が必要で、誰しもが行えるものでもないのが現状です。

 


そこで、代わりになる物が、口腔ケア用のスポンジブラシです。
家族や介護士が行える吸引の範囲は限られているので、十分に代用になりますし、なによりスポンジなので、口腔粘膜にも優しく傷つけ難いので、受ける側の負担が少なくなる利点もあります。

 


方法は基本、口腔ケアと同じですが、痰をスポンジで巻き取るので、わたあめを作るイメージで行ってください。

 


クオリティーオブライフ(自分らしく幸せであるか)はよく聞く言葉ですが、クオリティオブデス(自分らしい最期を迎えられるか)も銀木犀のスタッフとともに考え、入居者様おひとりおひとりに寄り添って、その日常を大切にしていきたいと思っています。