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現役男性保育士の保育園では言えないこと

都内で保育士をしています。
普段感じていることを書いていきたいと思ってます。

保育士は、保育の専門家だから、子どもの扱いに関しては、親より上だと思っている。
親の言うことを聞かない子どもに、保育士が声をかけると、すぐに止めるなんていうことはよくある。

しかし、それでも保育士は親には勝てない。
子どもにとって、親に勝るものはないと思われる。

子どもは、朝、登園してきた時に、親と別れたくなくて、泣く。
さすがに1月にもなると、そういう子はほとんどいないが、4・5月は普通の光景である。
しかし、保育園にいたいと言って泣く子は見たことがない。

なかなか帰らない子はいる。
それは、保育園が好きだからではない。
親を困らせたいからである。

あと、仕事が休みなのに、「子どもが『保育園に行きたい』と言うので、連れてきました」という親がよくいる。
それは、子どもが天邪鬼なだけである。

転んだ時に、「ママー!」と言って泣く子はいるが、「ゆめぼしせんせいー!」って言って泣く子は見たことがない。

保育園に、月~金で、一日9時間いるとして、週に45時間。
家で、平日、朝1時間、帰って3時間過ごし、土日は、12時間過ごしているとして、週に44時間(睡眠時間を除く)。
だいたいの子が、保育園で生活している時間の方が多いと思う。

ただ、例えば、今、担任しているクラスは19人。
兄弟がいる子もいるだろうが、親と比べると、子どもにとって、保育士とは、19人の中の一人という関係になってしまう。
もちろん、一人一人に、最大限の援助をしているが、それでも、その差は大きい。

そんな理屈は別にして、子どもにとっての親というのは、どうしても絶対的な存在なのである。

そして、保育園では、どんなに長くても6年間しか付き合えない。
しかし、親は、今後、一生、自分の子どもと付き合っていかなければならない。

それを心して、子どもと向かい合っていって欲しいと思っている。