オリンピックについて書きたいのですが、最近ブログネタが受験以外に偏ってきているような気もしますので、今回は、大学受験妄想ネタを書きたいと思います。
最難関大学を表す大学群として「東京一工」という括りがあります。
ご存知のとおり東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学の4大学を指し、それぞれから1文字をとったネーミングとなっています。
まず、本当に最難関トップ4と言えるかについて、駿台偏差値をみてみましょう。
東京一工に旧帝国大学3番手の大阪大学を加えた5大学の高3第2回駿台模試合格者平均偏差値を並べてみます。(経済学部と工学部で揃えました)
難関国立大学は辞退者がほぼいないので、合格者平均はそっくり入学者のレベルと言って良いと思います。
(文系)
東京大学(文Ⅱ) 64.5
京都大学(経済) 61.2
一橋大学(経済) 59.5
大阪大学(経済) 54.6
(理系)
東京大学(理Ⅰ) 65.6
京都大学(工) 58.1
東工大(工学院) 57.8
大阪大学(工) 53.6
並べてみると東大が頭一つ抜けてはいますが、一工と阪大にも有意な差がありますので、合格者レベルのトップ4は東京一工と言って良いのではと思いますが、何故、その4大学なんでしょうか?
東日本、西日本をそれぞれ代表する総合大学である東京大学と京都大学、そして、文系単科大学最高峰の一橋大学、理系単科大学最高峰の東京工業大学、と考えれば一見説明は付きます。
でも、総合大学の3番手の大阪大学と比べ、何故、文系理系それぞれの単科大学である一橋、東工大のほうが難易度が高くなっているのでしょうか?
私は、立地に大きく関係していると思っています。
2021年入学者の関東・関西地方比率(出身高校所在地)は下記のとおりです。
(関東地方比率)
東京大学 57.2%、東工大 74.1% 一橋大 74.8%
京都大学 14.9% 大阪大 6.3%
(関西地方比率)
東京大学15.7% 東工大 3.9% 一橋大学 5%程度※
京都大学 52.1% 大阪大学 55.0%
※2021年一橋大学の関西地方出身者比率データは見つかりませんでしたので、推測で書いています。データお持ちの方、コメント欄でお願いします。
これらの出身地比率から、下記のことが言えるように思います。
1.東大の関西比率は東工大・一橋より明らかに高く、全国から最優秀層が集まっている。
2.東大に比べ東工大・一橋の関東比率は極めて高く、関東の2番手層は東工大・一橋を選んでいる人が多い。
3.京大と阪大には関東出身者比率に有意な差がみられ、京都大学には、関東の2番手層も一定数進学している。
4.進学者数から考えると関東の2番手層は一工を選ぶほうがマジョリティー(京大選択はマイノリティー)
5.一工の関西出身者比率は極めて低いことから、関西の(東大を受験しない)2番手層は、京都大学選択が圧倒的多数で一工を選択する人は殆どいない。
6.京大と阪大の関西出身比率はほぼ同じなので、関西の(京大を受験しない)3番手層は、そっくりそのまま大阪大学選択をしており、一工を選択している人は殆どいない。
このような気づきを踏まえ、もう少し考察を続けます。
続きは次回に。