ディープインパクトは優秀な子どもを残せたのか、血を繋ぐことができるのか?
の続きです。
種牡馬となったディープインパクトは父サンデーサイレンスの後継にふさわしい活躍をみせます。
ディープインパクトの子ども達も勝ちまくりました。
父サンデーサイレンスの6頭を上回る7頭のダービー馬を輩出しました。
毎年のように理Ⅲに合格するような子ども達を出し続けたって感じで、父同様、日本競馬史上最高の種牡馬となったのです。
しかし、これでディープインパクトの血が繋がったというわけではありません。
いくら良い種牡馬でも理Ⅲトップの子どもを出す確率は高くありません。 年間100頭以上の種付けをするくらいの大種牡馬を後継者として残さなければ、将来淘汰される可能性が高いのです。
ディープインパクトは子ども達の活躍から人気種牡馬となり、亡くなる直前年の種付け料は4000万円で約200頭に種付けしました。種付料だけで年間約80億円の荒稼ぎです!
超大物の子どもが産まれるかどうかは、「ガチャ」の世界と同じですが、年間100頭以上子どもが産まれ続ければ、大当たりを引く可能性が出てきます。
しかし、奇しくも、ディープインパクトからは、父サンデーサイレンスと同様、超大物が出なかったのです。
厳密に言えばジェンテルドンナという超大物が出たのですが、残念ながらメス馬だったのです。。。
余談ですが、ディープインパクトからは他にも超大物のメス馬が出ていて、今年の欧州オークス三冠を達成し凱旋門賞で1番人気も予想されるスノーフォール(日本生産⇒アイルランド輸出)や現役日本最強馬の1頭グランアレグリアがいます。
オスの超大物は出ないのか?
関係者が頭を抱えていた最晩年についに大当たりがでます!
父同様に晩年近くにコントレイルという三冠馬が出たのです!
親子で無敗の三冠馬。超大物オス馬の誕生でした。
それでは、ディープインパトの血はコントレイルによって繋いでいけるのでしょうか?
それがそう簡単ではなさそうなのです。
コントレイルは無敗の三冠馬となってからは2連敗。 父ディープインパクトが果たせなかった凱旋門賞制覇も期待されましたが、2連敗で敵前逃亡、出走を断念し、雲行きが怪しくなってきました。
実は、私はコントレイルではない別の馬がディープの血を繋ぐのではないか、と期待しています。
その馬とは。。。
コントレイルで三冠を達成した福永祐一騎手は、過去に乗った数多くの馬のなかでダントツ、ピカイチのエンジンを持つ馬としてコントレイルではない1頭の無名馬を絶賛しています。
福永祐一騎手に「規格外」と言わしめた
コントレイルと同じディープインパクトを父に持つその馬の名は
シルバーステート。
GIはおろか重賞すら、いや、オープンレースすら勝ったことはなく、コアな競馬ファン以外には無名の超大物、幻の最強馬です。
デビュー戦こそ後のGⅠ馬にアタマ差で負けたものの、その後4戦はすべて馬なり、ノーステッキの楽勝で4連勝、うち2回はレコード勝ちというとてつもない大物ぶりを発揮しながら、怪我で引退した無名馬です。
この大物ぶりから、関係者の努力で種牡馬となりましたが、初年度の種付け料は僅か80万円、ディープインパクトの50分の1です。
今年、それほど期待されていなかったシルバーステートの子ども達が2歳となりデビューしたのですが、勝ちまくっているのです!
あまりの活躍ぶりに、今年のセリではシルバーステートの子どもになんと2億6000万円の値段がついたほどです。種付料120万円(初年度から少し上がりました)の子どもが2億6000万円に大化けしました。
シルバーステートに期待していたわたし的にはとても嬉しい状況になっていて、夢は膨らむばかりです。
そして、もう1頭、ディープインパクト後継の大穴を上げておきます。
それは、キズナです。
今年の凱旋門賞で前哨戦のフォア賞を制した
ディープボンド
が勝てば、その父キズナ経由で祖父ディープの血が繋がれるという可能性が一気に浮上します。
10月3日の凱旋門賞に注目しましょう。
スノーフォール、ディープボンド以外にも日本の現役最強馬の1頭クロノジェネシスも出走予定です。
日本競馬界の悲願、凱旋門賞制覇はあるのでしょうか?
そして、ディープインパクトの血はどうなるでしょう?
コントレイルが王者の貫禄を見せ、大種牡馬になるのか?
シルバーステートが超大物を輩出し、幻の最強馬と言われた自身がホンモノであったことを証明するのか?
ディープボンドが凱旋門賞を制覇し、三冠レース全てで負け続けたコントレイルと立場を逆転し
キズナからのサイヤーラインを繋ぐのか?
フィエールマンなど別の大穴種牡馬が出るのか?
はたまた、このままディープインパクト父系の血は
淘汰され、絶滅してしまうのか?
今後のディープインパクト後継争いに注目したいと思います。