私は毎朝、仕事前にスポーツジムに通っています。
歩いて行っているのですが、道中に小さな公園があり、そこで毎朝素振りをしている野球少年がいます。
見た感じ小学校低学年の子どもなのですが、とても力強い素振りで、素振りの後にはお父さんと思われる方が、バッティングピッチャーをつとめ飛ばない練習用ボールでバッティング練習をしています。
受験は、遺伝(潜在能力)か、環境か、努力か、といった議論がありますが、この少年親子をみて環境の重要性を感じます。
たしかに、佐藤ママの4きょうだいが将来プロ野球選手を目指すような熱血お父さんを持つ野球一筋の環境だったとしたら理Ⅲどころか東大に行っていない気もします。
一方で、この野球少年が佐藤ママの家庭に生まれていたとしても理Ⅲに行けないような気もしますので、遺伝(潜在能力)、環境、努力それぞれの要素はどれも重要なんだろうと思います。
今日は、その要素のなかで遺伝(潜在能力)の話を書きます。
「両親が高卒なのにお子さんが医学部に合格した。トンビが鷹を産んだねー」
などと言ったりしますよね。
みなさんの家庭ではどうでしょうか?
出来が良ければ良いで、悪ければ悪いで、
「どっちに似たんだ?」
と夫婦間で論戦になったりしませんか?
我が家も例に漏れず、子ども2人が極端な理数系、国社がからっきし苦手ということで、「一体どっちに似たんだ?」となりました。
私は某難関私大の文系出身。今のアラフィフ世代には珍しく両親とも中卒なので、「トンビが鷹を産んだ」ケースかも(自分で言うな!)。
妻(仮名=聖子)は筆記試験無しで入学できる某無名私大文系出身。
で、私たち夫婦は理数科目が出来たか?
私の得意科目は数学と国語で、大学生のときのバイトで塾講師をしていた際にその2科目を担当していたくらいで、極端に理系脳ということはありません。
聖子は、勉強した記憶も出来た記憶も無く、英語が唯一の得意科目。
ということで、子ども2人が何故極端に理数系が得意なのか、謎は深まるばかりでした。
ところが、3年前のある日、その謎が解けました。。。
その日、実家に置いてあった私物を全て引き取って帰って来た聖子は、「面白いものを見つけた。これみて」と1枚の紙を私に見せました。
それは聖子中学3年時の模試の結果。
なんと数学は学年トップで全体の偏差値もかなりの良く、私の娘なら確実に東工大に誘導したいような見事な成績でした。
アレっ、そう言えば??
「聖子、○○高校出身だったよね?どうして、その高校にしたの?」
「えっ、お兄ちゃんがあの学校、公立で安いし綺麗で良いよ、頑張れば自転車でも行けるしって勧められたから。先生にもそこなら絶対大丈夫って言われたのでそこしか受けていない。」
「そりゃ受かるわ。その成績でその高校受けるか??」
(東京一工合格者は最近4年間累計で僅か1名といった高校です)
その日はだいぶ盛り上がりました。
私の家は、両親が中卒で苦労したので子どもには良い大学に行ってもらいたい、といった家庭で、聖子の家は、学歴には全く拘りがない家庭だった(実際に大学進学は家族内で聖子だけ)ということが良く分かるエピソードでした。
環境ってとても大きいな、と思った瞬間でもありました。
そして、花子と奏の理数力。私に似たと思っていましたが、どうやら妻聖子の血を引いている可能性が高く、複雑な想いをした次第です。
本題に戻ります。
トンビは本当に鷹を産むことがあるのでしょうか??
(つづく)