肉腫関連・・・もう1例いってみよう.
骨盤内肉腫,肺転移.
遠方より東京の癌専門病院を受診.
東京に行けば,何か治療があるはずだと期待を込めて上京.
画像を見て外来担当医は
「すぐに,地元に帰って,緩和病棟に行くように」と.
ガッカリした足取りのまま,当院を受診.
当院も,最初に胸部レントゲン写真を見たときには
すぐに地元に戻り療養するよう指示した
がん専門病院の医師の話は当然かなと思った.
そうした中,
「東京で死んでもいい,なにかやってくれ.」
という患者さんの想いを汲むことになり,
連携医療機関とご家族の強力なサポートのもと,
当院での低用量抗がん剤治療が開始となった.
治療開始後,予想以上に効いた(写真↑).
外来受診時,認めていた呼吸苦・低酸素症は消失し,
状態は見違えるように良くなり,元気になって
一度地元に戻られた.
肉腫症例に対して著効した少量抗がん剤.
患者さんから学ぶことが沢山ある.
患者さんが教科書.そして,その経験は財産.
★φ(-_- 。)・・・
※当院での低用量抗がん剤治療症例が
2012年4月の時点で総数400症例を超えました.
その中からの経験症例を少しずつ紹介していきたいと
思います.
※低容量抗がん剤治療・・・
細かいことをいうと微妙な定義の違いはあるようですが,
当院ではがん休眠療法,メトロノミック療法と呼ばれて
いるものとコンセプトは同じと捉えています.
本ブログでは低用量抗がん剤治療の呼称を使用します.
※当院の治療は,同一がん種においても使用する抗がん剤の
内容・投与量は個々の患者さんの病態・治療歴・その他の
諸条件により様々です.
そのため,提示した患者さんに行っている薬剤使用法が,
ブログをご覧頂いている患者様にそのまま適用できるという ものではありません.
読者の皆様に,そういった誤解を与えないために本文中では
使用薬剤についての記載を省いてありますことをご了承くだ
さい.
2012年4月
銀座並木通りクリニック
http://www.ginzanamiki-clinic.com/
