4/10のお出掛け12 第2章 | Skywalker’s

4/10のお出掛け12 第2章

第2章 淡い色の紙:レンブラントの和紙刷り版画




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 〝複数ステートによる作品のあくなき探求のほかにも、
 レンブラントの版画にはもうひとつ極めて重要な革新性が認められます。
 
 それは異なる支持体を用いたという事実です。
 
 17世紀末には、すでにレンブラントが
 「インド紙」や 「中国紙」などの「淡い色の紙」に版画を
 刷ったことが記録されています。

 現在、レンブラントが版画に使った最も重要な用紙は、
 オランダの東インド会社によって日本からもたらされた紙、 
 つまり和紙であると考えられています。

 このセクションでは、レンブラントが和紙を使い出す1647年以降の重要な作品から、
 《ヤン・シックス》、《木の下で祈る聖フランチェスコ》、
 《病人たちを癒すキリスト(百グルデン版画)》などが、
 それぞれ和紙版と西洋紙版において展示されます。

 また、和紙以外にもオートミール紙に刷った作品や
 中国紙、西洋紙に刷った版画が展示されます。

 代表作である《三本の十字架》と
 《エッケ・ホモ(民衆に晒されるキリスト)》についても、
 ステートと用紙が異なった複数の作品が展示され、
 レンブラント版画の真髄に触れるまたとない機会となるに違いありません。〟

というもの

同じものでも紙によって違うということが比較しながら見られる
というのはとても興味深かったし違いが明らかなのには驚いた

これだけでも来た甲斐があったと言える
なかなか面白いものだった

版画には一度印刷した後の版に手を加え新たな彫りを得ることがある
1つの版から複数段階の刷りが生まれこの段階のことをステートと呼ぶんだそうだ

レンブラントほどひとつの原版に手を掛けた版画家はいないらしい
多いものになるとひとつの原版から10ものステートが作られている場合があるようだ

レンブラントは原版を手放したがらなかったらしいが
確かに手元にあれば手を加えて異なる作品が創れる

芸術家としてビジネスとして
これは当然のことなのかもしれない