この声は小さすぎて
数メール先までは届かない
たとえそれを知っていても
叫ばずにいられない
ベステンダンク!

私の行先には壁が待っていて
交わろうとする
それを乗り越える
けれど全てが水に流れた

先手を打たれて
先制攻撃
壁の向こうへは
遠すぎるようだ
でも耳までも遠すぎ

この窓は小さすぎて
鼻炎の原因もわからない
たとえそれに気づいても
証明さえもできない

産まれたときから
運命の人は
そばにいるはずと定めを知っても
それは不思議な違和感

私の声は小さすぎて
会議室でも響かない
たとえそれを知っていても
結婚などできない

スギ花粉の飛ぶ頃に
また涙訪れる
今までもこれからも
他の花粉の飛散することに気づくだろう

あの日もこの日も晴れ渡っていた
閉じ込められると惜しみなく垂れる
鼻水を誰か止めて!

理系知識が薄すぎた
スギ花粉しかしらなんだ
たとえ違和感感じていても
叫ぶこともできない

この声は小さすぎて
ヒ素中毒なのかと感じた
たとえそれを気づいても
叫ぶこともできない

この声は小さすぎて
ツカエナイヤツと罵られ
たとえそれを知っていても
壁の中生きられない
ベステンダンク!