み手のまんなか

み手のまんなか

痛い過去、でも書いてみたくて。

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2000年4月。大学に入学した。


親元を離れて、はじめての一人暮らし。

誰も知り合いのいない街。

全く不慣れな都会の生活。

何もかもが初めてでおっかなびっくりのスタートだった。


大学の入学式。

大きな講堂の中に入った。

どうせだれも知り合いがいないんだから。

そう思い、会場の真ん中あたりの席に座った。


はじめて誰も自分のことを知らない場所へ入学する緊張感。

全く知り合いのいない中でどうやって友達を作ったらいいんだろう。

あせらない、自分にそう言いきかせながら入学式がはじまるのを待っていた。


「隣の席いい?」


話しかけてきたのは

ショートカットのおとなしそうなメガネの女の子。


「はじめまして。緊張するなぁ。」

隣に座ると、彼女が話しかけてきた。

私とおんなじように緊張気味の彼女に少し親近感を覚えた。


「緊張するね。知り合いもいないし、どうしようかと思ってたんだよ。早く入学式はじまればいいのにね。」


話しかけてもらえた安心感で言葉がたくさん出てくる。


「私はまこ。名前はなんていうの?」

「私はなおこ。よろしくね。」


はじめてできた大学での友達。

これからの生活が少し楽しみになってきた。



私の実家はとてつもなく田舎にある。

祖父母と同居し、犬も猫もかっている昔ながらの古い家。

両親は教員で、とにかく真面目。

母親。

いつも明るくてやさしい母親。わたしがどんなになってもいつも味方でいてくれる、強くてやさしい人。でも、とっても心配性だ。


高校になると友だちはベルや携帯をもっていたのに、なかなか携帯をもつことを許されなかった。

はじめて携帯を買ってもらったのは高校3年の夏。

うちの家は保守的だ。よくも悪くも。


高1の時にはじめて彼氏ができた。

友だちの紹介だった。

一個上の彼。

私とは別の高校に通っていた。

はじめてのデート、手をつなぐのもはずかしかった。

最寄の駅前をぶらぶら歩いた。


携帯がない私。

デートの約束はいつも自宅の電話でしていた。

知らない男からかかってくる電話に、うちの祖父母、両親は驚いた。

「最近かかってくる電話、だれなの?」

奥手で幼稚な私。

はじめての彼で、露骨に嫌な顔をしている母親に、なんて答えたらいいのか分からなかった。


「うちはそういうの、ちゃんと説明できないとだめだからね。

おじいちゃんもおばあちゃんも心配してるんだから。」

ささいな一言だったのかもしれない。

でも、それで恋は終わってしまった。

我ながら情けないけど、母親が怖くて、彼にはすぐに別れようと連絡した。

彼も、すぐに納得したのかな。それももう忘れてしまった。それくらいのことだった。

それくらいで終わってしまうくらいの恋だったんだろう。



もともと、大してもてないし、おく手だった私。

それから部活に、片思いに、そこそこ充実した高校生活を送った。


でも、それ以来、家では異性の話はタブーのようになった。

私も母親も、おしゃべり好きなのに、なんでかそこだけは不器用になっちゃうんだ。

もとはブログを読むことが好きだったんだけど

なんでか無性に自分のことを書いてみたくなりました。

どこまでつづくか分かんないけど書いてみます。

主に大学時代の出来事です。