今日、義母のホームへ行った。
年をくった介護職員(ヘルパー)から「たまには訪問してあげて下さい」と、いう内容の説教を受けた。
このヘルパー、我が家の内情の何をしっているのだろう?
義母には、モラ夫と義妹が居る。
義妹はというと、母親(義母)のわずかばかりの年金は全て義妹の懐に入れ、母のTシャツ一枚も買ってやらず、ホームの費用は我が家の家計から払っている。そんな義妹は義母の痴呆が進んでからという物、義母の事など忘れたかのような態度で、ホームからの電話にも出なけりゃ、留守電に対し折り返しの電話もしない。しかし、ヘルパーに言わせると、「妹さんは最近見えないけど、前はちゃんと来ていた」との事。そりゃ、お偉い事で…。
夫はというと、月に一度程度、施設料を支払いに(必ず現金にての支払いが義務付けられている)訪問してはいるものの、それ以外は訪ねている様子も無い。
私?
義母が未だ若い頃、それはそれは辛い思いをさせられた。それでも「年をとったなぁ」と思うと人間として哀れに思うところも出てきて、義母が病気入院した際は、食事制限が無い病気だったからか食欲だけは並以上で「病院食は不味くて食べられたもんじゃない」というので、毎日病院の夕飯に合わせオカズを作り病室を訪れ、たまに顔を見に来る義妹は持って帰らない義母の洗濯物を持って帰りと世話をしていた。その入院時、義母の余りの暴言暴挙に、看護婦さんから「面倒見切れません」と「強制退院」を迫まれた事もあった。義母の痴呆はだんだんと進み、私も『痴呆だから』と頭では解っては居るものの、昔、義母から受けた数々の事を思い出し、とてつもなく悲しく思いそれをモラ夫に打ち明けた事があった。
「相手は痴呆。いちいち感情を伴ってしまうのなら世話はしないでくれ」と、きつく吐き捨てられた。
痴呆の義母からは罵倒され、モラ夫からは感謝やねぎらいの言葉をかけて貰う事はおろか、このような言葉を吐き捨てられるとは…。その時、私が辛いという事を解ってくれたのは、同じ病室に入院していた人の家族だけだった。その家族の人は、私が毎日義母を訪れている事、義母が尋常でない暴挙・暴言を吐く事、その暴挙・暴言が私に向けられる事を、薄いカーテンの向こうで聞いていて、ある日「奥さんも大変だね…」とねぎらってくれた事がある。
全くの赤の他人の方が私の心の支え?になってくれる…。
夫からのその言葉を聞いた後は、ホームに帰った義母の所に顔を出すのは止めていた。私が盤上繰り合わせて過去の事を無理やり封印しながら、一生懸命世話をしても、世話をされる義母からも、そしてその子のモラ夫からも、文句言われるだけなら世話をしないで文句言われる方がマシだからだ。…と言いつつも、衣替えの時期には新しい服を購入し、名前のタグを縫い付け、夫に持たせたりしていたのだが。
ところが今年に入ってから、義妹がますます、義母に対してちゃんとしていない事(ホームからの電話にすら出ない。必要な書類も持っていかない。等々)が判明。そのため、迷惑をかけない様に私が動くようになったという訳だ。
そして今日、歳をくったヘルパーから突然「ご本人は寂しいですよ!」となじられた。
『私だって、義母からどれだけ寂しい思いをさせられたか貴方には解らないでしょう!』
と、心の中で叫んだ。
年をくったヘルパーの言わんとする事も重々解る。
しかし、人はだれしも、ひとりひとり、人としての歴史があって今がある。義母も今を作り上げたのは、義母の刻んだ歴史、すなわち人に対する態度の積み重ねの結果だと思う。
ヘルパーよ、バックグラウンドの事を何一つ解らない赤の他人の貴方が、一面識もなかった人に対し、人格否定するような発言は止めようよ。歳をとっているからと、他人の人生まで解った顔をするのは止めようよ。人の世話をするより、自分の将来が、今の義母のようにならないよう、精一杯素敵な歴史を刻む事だよ。自分が学びなさい。
キビキビと、悔やみこと一つ言わず働く若いヘルパーさんをみて、いつも感謝感謝と思っていたのだが、筋違いの説教を寝耳に水で受けた今日ばかりは、『何さまのつもりだ?!』と思わずにはいられなかった。