月1でやっている、S先生の不育学級にいってきました。
初診の人はみんな夫婦ででるように勧められます。
だんなはやはり仕事が休めず欠席。
三分の二はだんなさんきてましたよ~
病院のすぐ横の医学部の校舎でやりました。
なんか大学時代みたいでなつかしい~
午後の紅茶のペットボトルを買いました。
午後の紅茶、大学時代にはまってたなあ。。。なんか、自販でお茶以外のものを買うってこと自体が、子供産んでからなかったなあ。子供には紅茶なんてあげられないから。
さて、時間の15分前にS先生がきて、自分でパソコンなんかのセッティングをはじめました。
准教授なんだから、こういう雑用をやらせる学生だっているはず。
自分でやるなんて、好印象です!
不育学級は12年前からやっているそうですが、今は、ネットにあふれる情報の整理、という意味でやってるそうです。
不育症の方は内容気になると思うので、少し書かせてもらいます。
まず、習慣流産の人でも、検査して異常がない人が無治療で次回妊娠に臨むと、成功率は88%。リンパ球移植をすると80%。
同じ条件の人なのに、リンパやっちゃうと成功率が下がると。
また不育症の検査として普通にやっている、プロラクチン、黄体ホルモンは不育には関係ないのではないか。
甲状腺疾患、膠原病の人が流産を繰り返すのは、ホルモン異常のせいではなく、抗体ができるから、つまり、病気がもとで抗リン資質症候群などになっているからだと。
染色体異常の場合、流産率はあがるが、理論上でいうと成功率は半分だったり三分の一だったりします。
しかし実際、無治療で次回の妊娠の成功率は63%。
染色体異常のカップルもよく調べると、半分以上のカップルに、染色体以外の不育要因が見つかりました。
そして私の一番きになる同種免疫ですが、説明を聞いてかえって失望しました。。。
同種免疫異常(ここでは、夫婦の免疫が合わないこと)というのはそもそも、1980年代に提唱された理論で、まだ抗リンや凝固系などが発見される前でした。
S先生も含め、原因がわからなくてみんな困っていたので、医者はこの理論に飛びついたとか。
S先生もさっそくリンパ移植をはじめたアメリカの大学に研究にいったら、もう、やってないよ、と言われたそうな。
君、抗リンやんなさい、といわれてそちらにいったそうです。
結局先生はその後、抗PE抗体と第12因子欠乏症を発見されました。
余談ですが、東海大には国から研究費が出ているので、抗PE抗体と第12因子の検査が無料だそうです。
他の病院でやると、これが高いので、東海の安さが際立つそうです。
さらに余談ですが、私もやすくてびっくりしました。
NK細胞活性の検査なんかはたぶんやってないと思いますが、2回の血液検査が計1万円くらいです。
S先生は、確立していない治療法には否定的、懐疑的なんだなあ、というのが私の感想です。
それは間違ってはいないですよね、現にリンパ移植して違う病気になっちゃった人だっているんだから、やっぱり慎重にしてほしいものです。
着床前診断にしても、無治療でそこそこの確立で産めるのに、人体実験にも等しい治療に高額な費用をつぎ込み、結局成績は無治療と同じなんだから、先生はこれには否定的でした。
夫婦間免疫の相性は、数値でも、あんまり関係ないみたいだ、というのは私も納得しました。
でも、NK細胞活性とか、その他の要因にはふれてくれませんでした。
先生も、免疫のバランスがこっちに崩れると自己免疫異常になり、反対に崩れると同種免疫とはいいませんでしたが別の異常になるんだろうとかおっしゃってました。
要するに、そっちのほうはまだはっきりと原因がわかってないからなんともいえないってことですね。
多分私はだまってたら異常なしにされてしまう気がします。
なんとか、NK細胞活性の検査だけはやってもらえないか、がんばってみます。
そちらの薬はサイレントウがメインのようだし、最悪、自分で漢方のほうに行ってみようかと思っています。
S先生、サイレントウにもちょっと消極的な感じがしました、本を読んだ範囲では。
もし東海で異常なしになったら、名古屋のA先生のとこに行くしかないのか。。。と思いますが、やはり子供がいるからそこまではできません。
S先生は、たくさんの不育症患者を早くみてあげたいと思って、がんばってくださっているし、押し付けがましくなく、セカンドオピニオンがしたければ検査結果もあげるし、紹介状もかいてあげますよ、とおっしゃっています。
その分ドライな印象ですが、私はだいぶ慣れてきました。
は~難しいですね、やっぱり不育症は研究段階なんですね。
でも、S先生のような、優秀な先生が一生懸命研究して、外来も来る人拒まずでやってくれて、ほんとにありがたいと思いました。
また余談ですが、医学部の掲示板に、患者さんからのクレームで、駅からのバスで、具合の悪そうな患者さんがいるのに学生が席を譲らない、これから医療人になる君たちは、うんたらかんたら。。。。と貼ってありました。
みんな、患者のことを思ういい医者になれよ~とひそかに思いました。