あれは3年前
新幹線に乗ったときの話。
喫煙者のくせに
人様が吐く煙が大嫌いな僕
新幹線に乗る機会があるときは
「喫煙所」が車両の間に設置されていて
全席禁煙になっているタイプの
新型車両N700系というのに
乗ることにしている。
その日もいつも通り
いつもの新幹線に乗り
いつものタイミングで喫煙所に行き
携帯を片手に大人の休憩時間を過ごしていたら
なんと、制服を着た
「高校生」が2人入ってきた。
さっき駅で修学旅行らしき
高校生の団体が一緒に
乗ってきてたので
多分、その中の二人なんだとは思うが
それにしても偉く堂々としたものだ。
先生は何してんだ?
しかもその高校生
髪の毛は逆立っていて
一言で言うなら
「クローズZERO」
そんなクローズZEROの2人組が
僕のことを見るなり発したセリフは
「ちょっと火貸して」
まさかのタメ口に
少しクラクラしたが
次の瞬間、凄く悩んだ。
これが人にものを頼む 態度だろうか?
まずは
「おくつろぎのところ誠に申し訳ございませんが
私ども、うっかりとライターを忘れてしまいまして
もし差し支えなければ、あなた様のお持ちになられてる
ライターをお借りすることはできませんでしょうか?」
これ位、言うべきだ。
なのにこいつらの言葉の使い方はなんだ?
目上の人に対する言葉遣いも知らんのか?
よし!ここは一つ大人代表として
言葉遣いの一つでも注意してやるか・・・
・・・ん?
待てよ・・・その前に
そもそも高校生が
タバコ吸っちゃイカンだろ。
そこから注意してやらねば。
そう思いクローズZEROに目をやると・・・
イラついてる・・・
これはイカンぞ・・・
「タバコ吸うな!」とか注意したら
確実にやられる。
かといって
大人しくライターを差し出す訳にはいかない。
それじゃあなんかビビってるみたいでカッコ悪い。
オレは大人だ。
15歳以上も年の離れた子どもに
ビビってるわけなんか勿論ない。
ただ、ちょっと怖いだけだ。
この場合
どう振舞えば、大人としての
威厳は保ちつつ
かつ、このクローズZERO達へ
注意を促す事ができるのか?
考えに考え抜いて出た結論は
そっとライターを貸してやりつつ
「高校生がタバコ吸っちゃダメだろう。
それ一本吸ったら席に戻れよ。」
完璧だ。
揺るぎない。
無用なトラブルは避けつつも
理解ある兄貴的な感じで
かつ注意も
ちゃんとしてあげられてる。
完璧だ。
ため口に関しては
今回は見逃してやり
次回に持ち越すことにしてやろう。
こうして
方向性が固まって
さあライターを出すぞ!と、
おもむろに
ポケットに手を入れた瞬間
まさに、その瞬間
クローズZEROが続けて言ってきた
「おせーよ!」
ピーーーーーンチ!
urupuピーーーーーンチ!
僕がもたついた事に
お怒りになられたご様子。
困った・・・
urupu困った・・
結局
次のタイミングで
教師らしき肉体派が入ってきて
凄い剣幕で怒られながら
クローズZERO達は
連れてかえられて行った。
念のため言っておくが
「助かった」とかは
一つも思ってはいない。
勿論
次のタイミングで
僕も言うつもりだったから。
ガツンと
お説教してやるつもりだったから。
ただこの事件以降
新幹線を選ぶ時の基準に
N700 系
喫煙所の近くの座席
上記2つに加え
新しく
修学旅行生が乗ってない車両
の項目を付けたし
念入りに確認することにしている。
