作家養成塾『遊房』の公式ブログ 「めざせ!公募小説新人賞」門座右京監修 -9ページ目

作家養成塾『遊房』の公式ブログ 「めざせ!公募小説新人賞」門座右京監修

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白鵬が横綱としての品格がないといわれ、それは勝つことが品格であり、その言い方にひんしゅくを買ったことを受け、グッドモーニングで「たまたま総研」というコーナーもやっている玉川徹という人が、こういうエピソードを言いました。

 

ライブドアの元社長が、経済犯罪を犯した頃、彼が居直ってこういったそうです。「金儲けをして何が悪いんですか?」ということに対して、彼はこう思ったといいます。「金儲けは悪くないですよ。でもその手法は誰からも尊敬されない」と心で反論したそうです。

 

私にいわせればこれこそが品格なんですね。

 

生前、大鵬が全盛時、流行語にもなった「巨人大鵬卵焼き」ということばで、巨人は団体、大鵬は私個人、個人のすごさがなぜ団体の下に置かれるんだ。それが不満でしたね。といっていたんですが、長嶋や王ではなく、巨人と一括りにされている分、大鵬の方が上ですよ。と、実は横綱鏡里だった当時の立田川親方の定年祝いに両国国技館に招かれたとき、たまたま大鵬親方と話をする機会に恵まれ、そういった記憶があります。

 

つまりミスタージャイアンツといわれた長嶋や、世界のホームラン王といわれた王は、巨人の一員で一括りにされているわけで、それこそが大鵬のすごさだといいたかったわけです。

 

巨人は日本でもっとも愛される球団であり、その構成員が長嶋や王で、それは巨人という球団の歯車であるのに対して、大鵬は一人で愛されている。品格とは尊敬ということではなく、私は愛されるバロメータと思うのです。

 

品格は記録ではない。ということです。

 

たとえばイチロー。日米通算5000本に届く大記録を残しても、ハンクアーロンはバリーボンズに抜かれるまで、ベーブルースのホームラン記録を破った男として有名です。そのホームラン記録を王が抜いたわけですね。

 

でも、ハンクアーロンではなく、ベーブルースの知名度がいまだに抜群なのは、アメリカ人に愛されたホームランバッターなんですね。

ホームラン記録ホルダーでなくても、もっとも愛された野球選手なんです。

 

双葉山は私の妻の両親の出身地大分中津の出身で、私の遠い縁者も中津在住です。何度か双葉山の生家にも行きました。

 

1場所11日制で年2度の興行でしかなかった時代の69連勝は、いまだに破られていない記録です。

 

3年間無敗記録というのも破られていません。

 

が、破られていないから双葉山の名前が記憶にあるわけではありません。

 

ほとんど盲目の状態で、69連勝したからでもありません。

横綱在位7年で、誰も成し遂げなかった、12回優勝を果たしたからでもありません。

 

たしか生家にしつらえてある土俵のある部屋に、こういう文字があった記憶があります。

正確には間違っているかもしれませんが、

相撲は体で覚えて心で悟れ

というものです。

 

塾生のみなさんにいいたい。

相撲という部分を、作家と置き換えてほしいのです。

もし道に迷った塾生諸君以外のみなさんがいたら、そのみなさんの職業を、相撲部分に置き換えていただきたいのです。

 

愛されるバロメータがあるとすれば、それは仕事の成果ではなく、仕事の心を悟れということに他なりません。