今回はアニレコ2期を振り返ります。

振り返るといっても、みかづき荘メンバーやマギウスには一切触れず、

見滝原組の2期での活躍について振り返ります。


10年前放送された原作での5人の結末は、

壮絶で、そして悲しいものだったと言わざるを得ません。

マミさんはマミり、さやかは魔女化し、杏子は自決し、

まどかとほむらは宇宙を巻き込んだ悲しい別れを遂げました。

しかし、この悲しい運命をアニレコで乗り越えた魔法少女が、この中に2人います。

それは、美樹さやかと巴マミ。

2人がどう乗り越えたのかを、今から書いていきます。

(勿論、他の3人も後でしっかり触れますよ!)


※このブログ内での「原作」はアニレコ2期放送の
10年前に放送されたまどマギアニメ版を指します。


まずさやかについて。

さやかは、原作では魔法少女の運命を受け入れられず、

最後には駅で魔女化してしまいます。

しかし、アニレコでは違いました。


2期1話内で、一度は魔法少女の真実を知り絶望したさやか。

その後まどかとのテレパシーで、

「私は強くないから怖い」と本音を言いますが、

対してまどかは「みんなでなら魔法少女になれる気がしたの」と返します。
(これはこの話のサブタイトルにもなってますね。)

そのまどかの言葉が心を動かし、

さやかは「腐っていても始まらない」と委員長の魔女の結界へと向かいます。


この後に僕の大好きな描写があります。

それは、さやかがほむらからグリーフシードを受け取るシーン。

さやかは原作8話で

ほむらからグリーフシードを受け取るのを拒否し、

姿をくらまし最後には魔女化しました。

そのさやかがほむらからソウルジェムを受け取った事は、

"さやかが他人を受け入れた事"の象徴だと受け取れます。

10年越しのグリーフシードの受け取り、めちゃくちゃ胸が
熱くなるものがあります。



そしてソウルジェムを受け取った後、

さやかはこんな事を言います。

「私だけじゃなく、"私たち"が魔法少女なんだよね」

美樹さやかはこの日、辛い事も仲間と共に背負えば、

前を向いて戦える事を知りました。

元気を取り戻したさやかはリーダーのような振る舞いを見せ、委員長の魔女を倒します。

原作ではまどかとも喧嘩別れし魔女化して、

友達と手を取り合う事ができなかったさやか。

でも10年越しに、さやかは魔法少女の真実を受け入れ、

仲間達と戦いを続けることが出来ました。

この点で、さやかは原作の運命を乗り越えたのです。


次に、マミさんです。

原作でのマミさんはお菓子の魔女に倒されてしまいました。

強い魔法少女のはずのマミが倒された理由については、こんな意見があります。

「まどかとさやかに気を取られた上、
孤独のまま立ち向かってしまったからマミは死んだ」

ずっと孤独だったマミはまどかとさやかという良い後輩ができましたが、

2人は魔法少女ではなく共に戦う仲間ではないし、

一つ歳が上なのもありいい所を見せようと、普段通りの戦い方が出来ませんでした。

叛逆でマミは当時の自分の事を、

「頼り甲斐のある先輩ぶってた」と回想しています。


そしてアニレコでは、魔法少女の真実を知り、

まどかとさやかを魔法少女にさせてしまった責任もあり、

マギウスに入信してしまいます。

その後マミはまどかのスマホに、

「何があっても私がみんなを助けてみせるから」とメッセージを送ります。

僕はこのシーンではまだ、マミは

原作と同じく頼り甲斐のある先輩ぶっていたと思います。


やがてマギウスといろは達が決戦となり、

いろは達はウワサ化した鶴乃と共に、マミを元の姿へ戻そうとします。

そしていろは達が鶴乃を元の姿に戻したのと同時刻に、

まどか、さやか、杏子、ほむらがマミを元の姿に戻します。

「私がこの子達を助けなきゃ」と言っていた後輩たちに、

逆にマミは助けられたんですね。

結果的にこの出来事がマミの考え方を変え、

4人はマミにとって「私を頼ってくれる後輩」でなく、

「楽しい事も辛い事も分かち合う仲間」となったのです。

それを表す素晴らしい描写があります。

それがこちらです。

これはマミが救われる瞬間に差し込まれたのですが、

最初はお菓子の魔女の結界の中で1人ぼっちだったマミの周りに、

4人が集まってきて、マミは笑みを溢すんです。

この演出の良さが分かりますか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

先ほどマミは孤独だったからお菓子の魔女に殺されたのではと言いましたが、

この演出はその説を補強し、

また「仲間がいれば、困難を乗り越えられる」という事を

1番心に刺さる形で教えてくれたんです!

僕はリアタイでこの演出を見た時泣いてしまいました。

マミさんはついに、本当の意味で孤独を脱せることが出来たのです。


ここまで、マミとさやかが原作の運命を乗り越えた話をしましたが、

杏子とまどかとほむらの3人にも触れます。


この3人も原作での運命を乗り越えるチャンスがちゃんとあり、

乗り越えられるかが3期で決まるのです。


まずは佐倉杏子。

彼女の願いは皆が親父の話を聞いてくれること。

しかし、結局親父は杏子を残し無理心中をしてしまいます。 

人の為に願いを使ったのに、家族が幸せになる夢を叶えられなかった杏子。

彼女と同じように、マギレコには、人の為の願いを叶えてくれる魔法少女が沢山います。

その一人が、主人公である環いろはです。 

ご存じの通り、いろはは、ういの病気を治す為に契約し、

ういを探す為にとても努力をしています。

8話のラスト、PMHQの5人が見滝原へ帰る直前に、

杏子はいろはにこんなセリフを告げました。

「あんたの願い、届くと良いな」

杏子はこれをずっと言いたかったのかな?と直感で感じましたし、

杏子が自分から人に話しかけるのも珍しいなと思い、

僕は杏子がいろはの気持ちに共感し、応援の気持ちがあるのではないかと思っています。

いろはがういを助け出せれば、杏子も少しだけ、報われるのかなと感じるんです。


残りはまどかとほむら。

2人の目標は実にシンプルで、

「ワルプルギスを倒すこと」これに尽きますよね。

原作では概念化、叛逆では悪魔化がありめちゃくちゃ複雑になっていますが、

それらは2人の思いが交錯した故の結末でしょうし、
 
普通にワルプルを倒して魔法少女として一緒の日々を過ごすのが1番良いでしょう。


ここからは僕の妄想なんですが、

原作、叛逆で2人の想いに痛いほど触れたからこそ、 

この時間軸では、2人には幸せになってほしいと本気で思っています。

3期の最後に、ワルプルを倒し、

色々な物を乗り越え、全員生存した5人がマミさんの家でお茶会をするなんて展開。

見てみたくないですか!?!?!?


いろはだけでなく沢山の人の想いが交錯するアニレコ3期。

僕も書いてるうちにめちゃくちゃ楽しみになりました。

彼女達の結末を、見届けましょう.....