「君がくれたグッドライフ」観ました。
2年前2016年公開のドイツ映画なんですが
見損なっていたので気になっていました。

父と同じ病気ALSと診断されたハンネスは自身の将来を考え尊厳死を選択する。
毎年自転車旅行が恒例行事になっている
親友たちと最後の行き先にと選んだのはベルギー。
そこで親友たちと母親と妻に看取られて旅立っていくお話。

とても重いテーマであるにもかかわらず
前半は弟や親友たちとのやりとりが
コメディのように楽しく笑いながら観ていられるので
もしかして
1年半の余命宣告は間違いだったとか?
ミラクルが起きて治っちゃうとか?
なんて考えたりしましたが
やはり私も彼の最期を看取る事になりました。

普通は考えられないですよね?
一緒に旅行に行った先で安楽死を看取ってくれって親友に言われたら?
兄にそう言われたら?
夫に言われたら?
愛してやまない息子に言われたら?

間違いなく今後こんな事が私に起きるとは思えませんが
自分に置き換えたら思考停止しました。

この作品を観て初めてベルギーが安楽死を認められている事を知ったのですが
他にスイス・オランダ・ルクセンブルクとヨーロッパにある意味先進国が集中しています。
これはヨーロピアンの性格や考え方を知ると腑に落ちるというか理解はできますね。

日本人は嫌な仕事でもお金の為に働くとか
好きではなくなったけどこどもの為に我慢して離婚はしないなんて
ヨーロピアンに言うと
「バカじゃないの?」と言われます。
どちらもバッサリ
「やめればいいじゃん。」
嫌な事はしない。
それが彼らの基本なんですね。
苦しみながら死ぬのがわかっていながらその時を待つのは耐えられないのでしょう。
…それもわかります。
わかりますけどねぇ…。
正解は個人個人で違うんでしょうね。
難しい問題です。

なので最後はハッピーエンドだったのかも知れません。
ボロ泣きしましたけど…。

命について向き合ってみようと思う方にはぜひおすすめします。
私は高校生の娘にも観せたいと思いました。
今後必ずやって来る生死問題を健康な時に考えて話し合っておきたい
熟年カップルにもいいですね。

GW向きではないなぁ…。
次回は楽しい笑える作品を!