今回の話題の場所は次の地図の所です。 日本海に面した青森-秋田県境は、須郷岬(すごうざき)にあります。そこは、国道101号線が通り、標高約50mの高台になっています。ここから北の青森県側の海岸を見ると、少しオレンジがかった白い岩石が海の中にゴツゴツと顔を出していて絶景というのにふさわしいよころです。深浦町は夕陽海岸というキャッチフレーズで観光に力を入れていますが、その中の名所の一つではないかと思われます。須崎岬には福寿草というドライブインがあって、深浦町でとれた新鮮な魚介類を使ったメニューがおいしいそうです。店の外にはたくさんのイカが干されていて、生干しイカを作っています。この生干しイカを軽く炭火で焼いて食べるのが名物になっています。
 
<写真1 青森県と秋田県の県境の秋田須郷岬から北側の青森県を望む。少し黒っぽい岩石(手前)と白っぽい岩石(奥)の2つが見える>
須郷岬からの写真ではよくわかりませんが、ここから見えている岩石は、手前が少し黒っぽい岩石で、奥の方に白く見える採石場のあたりの少し白っぽい岩石の2種類の岩石があります。手前の岩石は石英閃緑岩(せきえいせんりょくがん)、採石場の付近の海岸の岩石は花崗閃緑岩(かこうせんりょくがん)とよばれています。よくにた岩石ですが、手前の石英閃緑岩のほうが、肉眼では少し黒っぽく見えます。
 どちらの岩石も、マグマが地下の深いところでゆっくりと冷え固まった岩石です。ですから火成岩ということになります。地下深いところというのは地下数~十数kmと考えられています。それが、隆起したために現在は地表で観察できるようになったのです。



 
<写真2 少し黒っぽい岩石の石英閃緑岩>
マグマが地下深くで冷え固まると、大きな粒の結晶だけでできた岩石になります。岩石だけでなく、たいていのものは大きな粒をつくるには、ゆっくり冷やすことが大切なようです。ですから、多いな粒の結晶になるかどうかは、マグマの冷えかたが関係しています。岩石が白っぽいか黒っぽいかは、マグマの成分が関係しています。少し難しくなるので今回は説明を省略しますが、白い岩石は、白い鉱物が多いく、黒い岩石は黒い鉱物が多いということです。須郷岬石英閃緑岩に見られる白い鉱物は石英(せきえい)と長石(ちょうせき)、黒い鉱物は輝石という鉱物がおおいといわれています。岩石の年代測定では約2000万年前という結果があります。


 
  
 <写真3 石英閃緑岩を近くで観察すると、大きな粒の鉱物からできているのがわかる>
マグマが地下深くで冷え固まると、大きな粒の結晶だけでできた岩石になります。岩石だけでなく、たいていのものは大きな粒をつくるには、ゆっくり冷やすことが大切なようです。ですから、多いな粒の結晶になるかどうかは、マグマの冷えかたが関係しています。岩石が白っぽいか黒っぽいかは、マグマの成分が関係しています。少し難しくなるので今回は説明を省略しますが、白い岩石は、白い鉱物が多いく、黒い岩石は黒い鉱物が多いということです。須郷岬石英閃緑岩に見られる白い鉱物は石英(せきえい)と長石(ちょうせき)、黒い鉱物は輝石という鉱物がおおいといわれています。岩石の年代測定では約2000万年前という結果があります。



 
<写真4 石英閃緑岩の中に見られるちがう種類の岩石。この岩石の成因にはいくつかの説がある>
また、石英閃緑岩を詳しく観察すると、ところどころに全く見た目の違う部分を見つけることができます。このでき方には2つの説の説があって、1つ目はマグマの中にまわりの岩石が取り込まれてできたという説です。このような岩石を捕獲岩といいます。もう一つの説明としては、性質のちがうマグマが混じりあったのだという説あります。最近は、このマグマミックスという説が有力になってきました。この写真の岩石はどちらなのでしょうか。まだ、結論は出ていないようです。