気候変動に関する国際会議での最も議論を呼ぶトピックは、中国はまだ発展途上国な

のか、ということである。

 

先に温暖化ガスを排出してきた先進国は、発展途上国に対し、温暖化対策資金を国連

基金に年間1000億ドル拠出することになっている(米国は95億ドル)。

今回の会議の中心議題は、発展途上国(中国を含む)が2025年以降の資金拠出を1兆

ドルに拡大するよう求めていることである。現状の拠出にも苦労している先進国の目

は中国に向かう。月に行けるほどの大国でありながら発展途上国としての中国は排出

に関する猶予を認められ、基金からの巨額の引き出しができている。

他方、数字上は、中国の所得の中央値は先進国の域に達していないため(貧富の差が

激しい)発展途上国とも言いうる。

 

背景には、先進国が作り上げた既存の秩序に対する、新興国の盟主としての中国の試

みがあり米中対立によりさらに先鋭化していることがある。

 

中国は、資金の引き出しをしないとしているが、資金の拠出は国連の基金ではなく、

自らの発言権が確保できる形で行うとしている。その調べたところによれば、厳格に

OECDのClimateFinanceに該当する資金拠出はこれまで世界5位水準である。

確かに、海外の水力・原子力発電(条件は厳しい)、EV、ソーラーパネルの海外生産

が見られるほか、環境技術に対する国内投資額においても世界をリードしている。

 

お互いの議論が激しくなるばかりで、成果が得られないことがないことが望まれる。