小説ですよー
知っての通り、文才のない僕の書いたものなんですから、
読むに耐えないかもしれませんねー
文才欲しいなー、なんて思いながら /苦笑
いっつも復活の、骸とか雲雀くんとかしか書いてないので、
今回はジャンル変更して書きましたよ |ぇ
名探偵コナンで Σ
快斗(KID)と新一のお話です
ちょっとシリアスっぽい・・・
良ければ読んでやってくださーい
先程まで、しとしとと降っていた雨は、
いつの間にか騒々しい音をたてて地面に滑り落ちていた
いつもは聞こえる筈の、時計の秒針の音は、雨音にかき消されている
夜に近い今は、季節が夏に移り変わりつつあるとはいえひんやりとした寒さがした
その中で、スリッパも履かずにいるというのは不似合いなんだろうけど、
そんなこともどうでもいい
ただ、大事な人の寝顔を見つめていた
そっと、ふわふわとした黒髪に手を伸ばし
静かに撫でる
彼はほんの少し睫毛を揺らすと、すぐに静寂を取り戻した
それからゆっくりと手を下ろし、頬をくすぐるように撫でた
赤く染まった頬は、熱くて
不意に苦しそうに咳をすると、彼に掛かっていた毛布は、
今までしっかりと包んでいた彼の肩を露出させた
軽い毛布を両手で持ち上げ、起きないように肩がまるで隠れるくらいまで掛けてやった
様子が変だ、と気がついたのは今日のこと
朝から、いい天気とはいえない雲行きで、一応のために持っていった傘だったが、
どうやら正解だったらしい
昼のちょっと前から、ポツポツと小さい音をたてて雨が降っていた
家に帰るときには本降りで、急ぎ足で帰路に着いたのだ
家の近くまで来たところで、玄関の前に人影があることに気付いた
その時点では、まだ誰とはわからず、
ただひとつわかったのが、この大雨の中、傘をさしていないということだった
近づくにつれ、彼が快斗であると気付き、急いで傍に駆け寄ったが
その時には、彼はもうびしょ濡れだった
「、快斗?お前何やってるんだよ、傘ぐらい・・・」
新一は、家の鍵を鞄から取り出すと、すぐにドアをあけ快斗を入れた
「いつから居たんだ?」
聞いても彼は、ただ虚ろな目をしているだけだった
これ以上は何も聞けそうになかったので、新一は何も言わず、
快斗を部屋に通すと着易い服を取り出し彼に渡した
「暖かいもん、淹れてくるから・・・」
新一は言うと、部屋を出た
キッチンで手早く湯を沸かし、快斗の好きな、りんごの香りのする茶葉を用意した
ティーサーバーに沸いた湯を入れると、こぽこぽと小さな音がした
りんごの甘い香りがはなをつく
快斗が寒くしてないか、新一はすぐに紅茶をカップに注ぐと、急ぎ足で部屋にもどった
紅茶がはねないように、と、
静かに扉を開ける
「、快斗!」
そこにいたのは、開けられた窓辺に立つ快斗だった
窓、といっても、ガラスの両開きのテラスドア
その前に立ち、彼はじっと降り続ける雨を見つめていた
足元は、開いたドアから入り込んできた雨で濡れていた
新一はすぐにカップを置くと、テラスドアを閉め乾いた白いタオルで、快斗の足元を拭いた
だが彼は微動だにせず、ガラス越しに雨を見続けている
「・・・快斗?」
心配げに顔を見上げる新一をも気にせず、彼は閉められたドアにそっと指先を這わせた
その流れに沿って、幾つかの水滴が滑り落ちる
新一は立ち上がると、ドアに置かれた快斗の手をそっととった
その手は、雨と同じような体温だった
「こんなに冷たくして・・・」
ゆっくりと、丁寧に、指一本ずつに優しく唇をおとしていく
「・・・・・・い」
「え?」
小さく口を開いた快斗
「・・・雨が降って・・・・飛べない」
手を振りほどこうと、快斗の手に力が込められる
いきなりで驚いた新一は、快斗の手を離してしまった
快斗は、新一を避けるように進み、外への壁をまた開けた
「なにやって・・・!」
今まさに外へ飛び出そうとしている快斗の全身を後ろからとっさに抱きしめる
空いた片手で、新一はドアを閉めた
雨に打たれた快斗の身体を、新一は正面から抱きしめた
そっと背中に腕をまわし、頭を優しく撫でた
「ずっと・・・探してた」
快斗は、呼吸するように、小さく言葉を紡ぎだした
「探して・・・探してて・・・見つけたんだ」
新一は何も言わずにただ優しく頭を撫でて聞いている
「見つけたら・・・
こんな不安、・・・なくなると思ってたのに・・・
見つけたのに・・・、もう、探さなくていいのに・・・・・・」
初めてみた、弱弱しい声、顔
窓の外の雨は、一向にやむ気配がない
「・・・不安で・・・
一人じゃいられなくって・・・・・・・・・・・・」
振り絞るように言った言葉
抱きしめた快斗の頬を、雨のようなものが滑り落ちているのが分かる
何も言ってやれない自分が憎い
ただただ、ぎゅっと快斗を抱きしめていた新一は、
ふと、首にかかる快斗の息が熱いことに気がついた
そういえば、抱きしめている快斗の身体も、普通に比べて幾分も温かい
新一は快斗の身体を持ち上げると、膝裏に片腕をいれ、
決して軽くはない人一人抱きかかえると、
ふにゃりとした快斗の身体をベッドに下ろした
布団を彼に掛けると小さく頭を撫でた
静かな寝息が聞こえて、少し安心した
一体、快斗はどうしたんだろう
探してた、って・・・
やはり宝石のコトだろうか
キッドは、いつも盗った宝石を「目当てのモノじゃない」
と言っていた
見つけた、というコトは、目当ての宝石でも手に入ったということか
でも、正直彼が何を言いたかったのかよく分からない
それを言うなら、快斗がキッドをやめた時から可笑しかったのかもしれない
快斗が、キッドをやめるとき・・・、それはきっと、
快斗の父親の仇がとれたとき
もしかしたら、けりがついたのかもしれないけど、
だったら何故・・・
カチ、カチ、と、
時刻を正確に刻む秒針の動く音がした
気付いたように目をあけると、どうやら寝ていたらしい
雨はもうやんでいた
ベッドに目をやると、快斗は変わらずにそこで寝ていた
音をたてないように、そっと近づいた
その無防備な寝顔は、空を舞い、数々のミッションをクリアしてきた怪盗とは思えなかった
そう、彼は怪盗である以前に、ただの高校生なのだ
新一となんら変わらない・・・
規則正しい寝息を立てる快斗の頭を、優しく撫でた
すると彼はぴくりと肩を揺らすと、細く目をあけた
新一は反射的に手を引っ込めた
「・・・、しんいち?」
落ち着いたトーンの声音が、寝起きを思わせる声を発する
ゆっくりと上体を持ち上げた快斗の髪の毛ははねていて、
今まで寝ていたことを明らかにする
「だるくないか?」
快斗は肯定の意で首を縦に振った
「今何時?」
「まだ22時前。
明日休みだから、寝てていいよ」
新一は薬を持って来ようと、一旦立ち上がった
「新一は、 何も聞かないんだな」
後ろから聞こえた声
何を?とか言わない
新一は答えずにカウンターに置かれた薬の小さな箱を手にした
キッチンから水をもってくると、
ベッドに腰掛け、快斗にカプセルとコップに入った水を渡した
快斗は薬と水をいっきに飲むと、新一にコップを返した
「腹減ってない?」
快斗の顔を覗きこみ、問いかけると、快斗は小さく大丈夫と言った
「・・・寒いかも」
快斗は、肩を震わせた
「風邪だろ。
布団かぶって寝ろよ」
新一はそう言って、コップをキッチンに戻しにいこうとする
だが、気付けば服の裾を快斗が握っていた
少し驚いた顔をした新一だったが、腕を伸ばし、
近くのテーブルにコップを置くともぞもぞと布団の中に入った
すると、快斗は嬉しそうな笑顔を浮かべてみせた
いつもどおりにもどった快斗をみて、新一は安堵する
新一が快斗を抱き寄せると、ベッドが小さく軋む音がした
「飛ばなくても、怖くないだろ」
不意に口を開いた新一
その言葉に、快斗は大きく目を見開いた
「怖くないだろ」
再度言うと、快斗の額に小さくキスをした
快斗は、一瞬泣きそうな顔をしたが、
すぐにふと笑った
「籠の中の鳥ってのも・・・
悪くねぇかもな」
快斗は新一の腕の中で顔を埋めると、
夢の世界に堕ちていった
いつの間にか、
快斗に渡しそびれた紅茶の、りんごの香りが部屋中を包んでいた
飛ぶことを始めに放棄したのは 人類の方だというのに...
地に足を下ろして、貪欲さを知り、 捨てた空間を渇望する人間の、なんと浅はかなこと
(空を飛ぶということは、永遠に空に堕ちていくということを もう忘れてしまったの?)
闇夜
翼
白い闇
違う
必要なのは、
貴方に必要なのは
白い闇でもない
白い未来(光)そのもの...
Fin
ぅはー、やっと終わったッ!
大変だったー・・・
一体、この一話書くだけで何時間使ったんでしょう・・・
暇人だなー、って実感しますね