前回の続きです。
本来であれば来年(令和7年)にチャレンジしようと思っていた建築士資格取得。
しかし思い切って前倒しして、今年の4月4日に資格学校に電話を入れました。
「来年やる」「明日からやる」、そう言ってズルズル先延ばしにすることは想像に難くありません。なので自分自身に言い訳が効かないよう、思い立ったが吉日の精神で勢いで即日のうちに資格学校に電話をしました。
入会する気マンマンで行ったのですが、資格学校の担当者は意外な反応。
「建築士は非常に出題範囲が広い資格なので、12月から授業はスタートしているんです。。。なのでもう今いる生徒さんたちはすでにテキストの過半を勉強しています。もう学科試験まで3ヵ月しかありませんので、今から入会していただいても正直今年は記念受験になる可能性が高いです。・・・・来年を本番だと考えていきましょう!」
と・・・・。
「はい、じゃあ数ヵ月後にまた来ます!」なんて言うと結局また先延ばしにしてしまう。。。
ここは数十万円捨てる覚悟、無理を承知で入会することにしました。
ここで補足しておきますが、建築士の資格取得には学科と設計製図の2つをクリアしなければなりません。
夏に行なわれる学科試験に合格した者だけが、秋の設計製図試験に臨むことができます。学科試験の合格率は30~40%程度、設計製図の合格率は40~50%程度で、ストレート合格は20%程度。初年度でのストレート合格となるとわずか15%程度と、非常に狭き門となります。
ちなみに合格率15%程度の難関資格としては宅地建物取引士(通称「宅建」)があり、合格率が近似していることから二級建築士とよく比較されます。不動産を扱うには必須の資格で、僕は大学生の頃に宅建を取得しました。
どちらも経験した身として「どちらが難しいか」と聞かれれば、間違いなく建築士の方が難しいと答えます。
4月4日、入会手続きをした日の晩から勉強に取り掛かりました。
学科にも4科目あり、序盤に勉強した科目である「計画」や「施工」は普段設計実務をしている際に馴染みもあり、また建築における自分の得意分野でもあったため、スラスラと覚えることができました。
なので4月のGW前までは正直「確かに覚える量は多いけど・・・・これ、いけるんじゃね!?」と少し自信がみなぎっていました。
しかしGW前ごろから取り組み始めた「構造」で洗礼を浴びます。
「構造」の中でも構造力学という、計算の絡む問題ジャンルがあります。
工業系の学校に行っていた人なら馴染みがあると思いますが、高校は進学校ながら普通科、大学も経営学部だった僕にはまったく初めてのジャンルで、最初は「Σ」の意味も分からず、サインコサインなどもとうの昔に記憶から削除されてしまっており、あまりのわからなさに愕然としました。
ちなみに上の写真のような簡単な問題が出題されればラッキーです。今年の学科試験ではこんな簡単な問題は出ませんでした。
さらに追い打ちをかけてきたのが「法規」。
この分厚い法令集を試験に持ち込むことができる科目が法規。
「なんだ、答え調べられるなんて簡単じゃん」と思うのはやったことない人だけ。まずどこに調べなければならない関係法規が書いてあるのかを暗記しておくことが前提で、実際は解答につながることがストレートに書いてあるわけではなく、その文章を解釈した上で答えを導き出さなければならない。
さらに言えば、その関係法規はすべて法律用語特有の言い回しで書かれており非常に読みにくい。「ただし平屋建て以外を除き、また構造計算の必要のない木造においてはこの限りではない」などといった2重否定表現のオンパレード(笑)
とにかく、「構造」や「法規」を重点的に勉強していたGW明けくらいはまぁまぁ絶望的な気持ちになっていました。
また5月下旬に入ってくると模試もあり、1度そこで法規の点数が10点(100点満点換算で)だったことがあり、焦りに追い打ちをかけました。
さらにはその頃から仕事もどんどん忙しくなってきて、勉強時間が思うように確保することができず、苛立ちが募りました。
朝9時~夜23時は仕事、そこから風呂に入って24~27時まで勉強。足りない部分は仕事中にスキマ時間を使って勉強。
さらには出張の際にも問題集を持っていき、お酒なども控えてホテルの部屋で勉強・・・・という日々でした。
仕事が休みの日でも終日釣行は控え、夜には家に戻って勉強をしていました。
正直、自分で言うのも何ですが、頭は平均より良い方です。
実際「理解できないほど難しい」と思う問題はほとんどありませんでした。しかしとにかく勉強時間の確保が難しく、そういう面の難しさに苦しめられました。
また僕は極度の肩凝り症のため、GW以降は連日の疲れから肩凝りによって常にひどい頭痛に悩まされており、それが余計にストレスになりました。
ちなみに勉強し始めてからのこのトータル5ヵ月で、食生活は何も変えていないのに3キロ痩せました(笑)
長くなったのでさらに次回に続けます。