栄養士を元気にする
管理栄養士のサチコです。
前の記事から随分と時間が
空いてしまいました。
今日は、
嚥下障害の方のためのお粥
について書きたいと思います。
ところで、みなさんはお粥の炊き方を
知っていますか?
今は炊飯器でお粥が炊けるので、
知らない方も多いと思います。
一般的なお粥の炊き方は、
①米を研ぎ、米:水=1:5
で土鍋に入れます。
(米1/2カップなら、水500㏄)
②強火にかけ、吹きこぼれそう
になったら弱火にし、
蓋をして40分加熱する。
③炊き上がったら、
蓋をしたまま10程度蒸らして
出来上がり。
お好みで塩を加えます。
東京都の西多摩保健所さんに
全粥以外のお粥の炊き方も
載っているので、
参照してみてください。
↓↓↓
栄養士さんや嚥下障害の方を
対象にお粥を作っている方には、
この基本のお粥の炊き方は
ぜひ実践してほしいと思います。
なぜならば、
お粥を炊き方ひとつで、
米粒の硬さが変わり、
飲み込みやすさが変化する
からなのです。
ミールラウンドや食事介助をしていて、
お粥でむせている利用者様に
遭遇したことはありませんか?
理由は様々ありますが、
もし、食事提供後すぐの食事場面で
むせていたら、
お粥の炊き方も検討課題の一つに
加えてください。
なぜなら、
嚥下に障害のある方にとって、
お粥は、
① 米粒が指先で簡単につぶれる
ぐらいに柔らかくなっている
こと。
② 重湯がしっかり糊化して、
米粒を覆っていること。
(離水せず、米と重湯が一体化
している)
③ 適度な粘りがあること。
の3つが絶対条件だからです。
嚥下に障害のある方にとっては、
ゴマやせんべいのように硬くて、
ツブツブしたものは口に残りやすく、
嚥下しにくいです。
また、水分も水のように
サラサラしているものもむせやすく、
誤嚥しやすいです。
お粥の炊き方を間違うと、
米がツブツブして
口に残りやすくなり
重湯がサラサラして
誤嚥しやすくなり、
その両方が重なるため、
誤嚥リスクが非常に高まり、
むせやすくなるのです。
もし、嚥下に障害のある方の
お粥に困っていたら、
一度炊き方を見直して、
この3つの条件にあっているな
確認してみてくださいね。
① 米粒が指先で簡単につぶれる
ぐらいに柔らかくなっている
こと。
② 重湯がしっかり糊化して、
米粒を覆っていること。
(離水せず、米と重湯が一体化
している)
③ 適度な粘りがあること。