例えば、
水に小石が落ちる音、「ポチャン」。
プリンが皿の上で揺れている感じ、「ぷるぷる」。
悲しくて泣いているときは、「しくしく」。
、、、、
現在、日本の大学へ留学中であるフランス人の友人Sは、
こういった表現がとても面白いらしく、
また覚えるのも大変だと言っていた。
確かに文化的背景があまりにも違うので、
「何でそんな表現になるの?」
と、不思議に感じることもあると思う。
「ネコ」の鳴き声ひとつとっても
日本ではよく「ニャー」と言ったりするが、
フランス語(人)は必ずといっていいほど
「ミヤーォ」と表現している。
私は以前少しフランス語学校に通っていたとはいえ、
きちんとフランス語を継続的に習っていない。
ましてや、こういった細かいことを教えてくれる先生はいない。
逆にこっちで仕事をしたり、生活をしていたりすると、
日常的に話されているくだけた言い回しや
辞書にも載っていないような単語を耳にすることが多々ある。
ドアを閉める音は「バタン」などと表現されるが
フランス語(人)は絶対に「バタン」とは言わない。
「クラック」とか「バーフ」とか、
人によったり音の大きさによって違いはあるものの
そんな風には聞こえないというような言い方をするし、
ハチや蚊の飛ぶ「ブーン」という音は
「ズズズズズ・・・」、「バズズズズ・・・」、
しかも変わった発音の仕方である。
時計の動く音が「チックタック」なのは万国共通のようだが、
それって、振り子時計の音で、
実際の機械式腕時計は、「チチチチチ・・・」
なんですよね。
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