お役所仕事

自然環境に境目はない。

連続して分離統合を繰り返し、影響し合って支え合っている。

例えば害獣駆除。

行政はそれを昨年のデータで（酷い場合は数年前のデータで）評価する。

この場合の評価とは何か？

どのエリアにどのくらいイノシシが出現し、どの程度作物を荒らしたか？

作柄の評価も加わり、住民の苦情とかも考慮して・・・。

それが、正しい環境評価につながると思うなら、とんだお笑い種。

なぜ、現場を知らない役人にそんな評価ができるのか？

そのような部署があり、課長が居て部長が居るか知らないが、何らかの調査報告所を作成する必要に迫られるから。

早い話、判子を押す立場があるから・・・。

こんな本末転倒が日本中で日々繰り返されている。

今年はどれくらいイノシシを駆除したらいいのか？

それに正確に答えられる人材は役所にいない。

いないのに、法的拘束力を持って現場の実情を無視するから問題が解消しない。

言わば、完全な暴力装置である。

統計を見せられて納得している場合ではない、問題はその先にある

では、誰に聞けばいいのか？

野生と人間の生活の場の境目に居る人である。

昔は自然と人里の接点に事情に精通した人物が居た。

農家もそうだし、漁師や猟師、林業関係者がいた。

マインドオブディアースではそのような人材をエンバイロメンタリスト、と、呼ぶ。

バナハウ山のエンバイロメンタリスト、ディオンさん

戦後中央集権は、生粋のエンバイロメンタリストを排除した。

その貴重な役目を役人にすり替えたのである。

右肩上がりの成長が終わり、自ずと過疎化が進み、限界集落が増えたのに、排除したまま放置。

取り残されたのは過疎地、限界集落。

そして、中央省庁に屯する役立たずの群れである。

自然界のボーダーラインはひとときもとどまらず、線引きされ直している。

壊れた自然循環は痛みを伴い、悲鳴を上げながら人里に降りて来る。

然るに人里を守る仕組みはなきに等しい。

目には見えない自然界のボーダー

当ブログ管理者の主張は、中央役人完全排除である。

しかし、役人をまったくゼロにしろというのではない。

現在、日本全国、イノシシや鹿、猿などの被害が増大中である。

一概に駆除するだけが能ではない。

適切な住み分けをするためには、リアルな情報が不可欠である。

環境のボーダーはソッコラ中にあるが、それを正しく評価できるエンバイロメンタリストが不在。

もし、以前のように、然るべき対策を的確に高じる能力を持ったエンバイロメンタリストがいるなら、それなりの手当を支払うのは当然である。

漏れ伝わる話を聞く限り、無能役人の縦割り行政のお陰で生命環境破壊は拡大の一途。

全てが後手後手。

当然である。

リアルな環境実態を知らない役人棒給取りに実態が分かる訳がない。

棒給を得るために、単に慣習に従って役に就くいわゆるお役所仕事がまかり通る限り、この国の生命環境は劣化するばかりである。

中央集権下の環境行政なんてモノは価値ゼロどころかマイナス。

既に天文学的損失と、杉花粉のみならず多大な人的健康被害を及ぼしている。

目には見えない自然界のボーダー

フィリピンでも散々経験したのである。

何かと言うと大学教授（ポチ）が出て来る。

あるいは、その下で働く研究員。

棒給取り役人と同じでモノの役に立たない。

自然は壮大な循環作用である。

一つの分野の専門知識では役に立たない。

些細な兆候、微生物相の変化、植物、鳥類、動物、そして昆虫の動きや変化。

それらの相互作用を紐解いて、次の動きの兆候を予測する。

現に自然農法に携わる農民は普通のセンスとして、その感覚を磨くのである。

猟師や猟師、林業関係者も同様のセンスを持っている。

これは学校の勉強ではない。

いくら試験を受けて資格を持っても、現場でセンスが開かない人は何の役にも立たないのである。

まして、行政の環境部署のお役人に何ができる？

中央の環境省に何名の役人が居るか知らないが、本来の環境（広く意味での生命環境）を読み解く人材が何名いるのか？

以前、当ブログ管理者はフィリピンで現場の農民にそれらを教わった。

山の奥で蜂蜜取りをするナチュラルマンにもアドバイスを依頼する。

本当に役立つ情報提供（ルーティンワーク）に報酬を出すのは当たり前である。

だが、現在の仕組みではこのような人材に報酬を払いたいならすべからく自腹である。

公的な予算は１０００００００％出ない。

助成金は役人推奨の機関から派遣される人材以外認めない。

理由は簡単、役所のメリットがゼロだから。

日本もフィリピンも事情は同じ。

専門家 ☞ 現場の人間ではないのである。

蜂蜜取り

以前、某所の山深く、ジャングル探検を申し出る。

誰に頼む？

まさか観光案内所？

それとも役所の観光課？

大学教授？

もし、このようなガイドを選べば、参加者全員死亡である。

なぜなら我々が行きたかったジャングルはワナだらけである。

目に見えない糸を引っ掛ければ、四方八方から矢が飛んでくる。

鋭い竹の剣山に葉っぱを被せた落とし穴。

最悪の場合は自動的に引き金が引かれるショットガンで脳天を打ち抜かれる。

環境のボーダーには人智を超えた領域もある。

絶対に脚を踏み入れては行けない聖域もある。

現地の現場に精通した人間にしか頼れないのである。

そもそも、観光気分で行ける場所にホンモノのボーダーはない。

それは子どもレベルのピクニック。

そこまで行ってお弁当でも食べて・・・？

本当に必要な役人は例えば上記のような環境のボーダー上で活躍する人材（エンバイロメンタリスト）である。

開発か、それとも再生か？

荒れ果てた環境の扱い方。

めまぐるしく変わる自然と耕作地の境界線は、自然が描くのである。

そこに人間の都合が入り込む余地はない。

水資源の管理。

野生生物の保護、あるいは駆除。

微生物環境にも細心の注意を払う。

生命環境全体のバランスを取る重要な要の役職。

現場で働く農家、山に精通した人、それと学術的でない動物の専門家などなど。

繰り返すが、単一分野の専門知識などモノの役に立たない。

痕跡から点、線、面のつながり、相互作用や相乗効果を読み解くセンスが必要である。

そんな人材など居ないと言うなら、育てるしかない。

育てるには報酬を含めた経費を予算化しなければならない。

これが本来の役人。

お金を払って業務を遂行してもらう価値がある仕事。

このような意図から本当に必要な役人を選りすぐったら、現在の中央集権の虚構がお分かりいただけるだろう。

なにしろ、政治家も官僚も役人も上に行くほど無能。

止めどない劣化は誰の目にも明らかである。

このままでは、過疎地の自然は荒れ放題。

畑は野生動物のエサ場になって、農家の身の危険すら守れない。

今年はイノシシ何頭、鹿何頭、クマ何頭駆除してオシマイ。

コレがいわゆるお役所仕事。

生命環境の実態に照らして何の効果も期待できない。

いつまでこんな無益で、無駄で、無惨な仕組みを続けるのか？

トカゲの尻尾なら再生するが、命を落としたら一巻の終わり。

熊の一撃を浴びて、殺されてからでは遅い。

事実、医療（生命環境）のボーダー上では、面白いように人間の生命がやり取りされている。

何も、第一次産業や過疎地事情に限った話ではない。

・・・
Mind of the Earth Batangas
【NGO : マインドオブデァース・バタンガス】
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【NGO : マインドオブデァース・ジャパン】
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