＃1日
★慶応3年2月1日、「米国人ウェストウッド、書を幕府に贈り、江戸・横浜間の鉄道敷設認可を請ふ。 下野国「塩谷郡」御前ケ原に暴徒蜂起し、塚原村「同上」を劫掠す。尋で「１６日」麾下士大友式部、書を幕府に上り、其状を禀す」。
＃2日
★慶応3年2月2日、「倚廬殿に渡御あらせらる。幕府、製鉄所伝習用掛山高左太夫を開成所頭取並と為す。製鉄所伝習用掛、故の如し。蘭国総領事ファン・ポルスブルック、書を幕府に贈り、ハンザ同盟都市との条約締結に関し、更に商議せんことを求む」。
＃3日
＃4日
＃5日
★慶応3年2月5日、「在京萩藩士品川弥二郎「日孜」、書を同藩士木戸準一郎「孝允」に寄せ、京都の形勢及鹿児島藩士大山格之助「綱良」の帰国を報じ、孝允の之と会見せんことを求む。尋で「十五日」、更に其上京を促す」。
＃6日
＃7日
＃8日
＃9日
＃10日
★慶応3年2月10日、「幕府、外国奉行平山敬忠「図書頭」を対馬に派遣し、対馬府中藩と協議して朝鮮・仏国間の融和に尽力せしむ。尋で「三月朔日」、目付古賀増「謹一郎・後筑後守」にも、亦之を命ず。敬忠・増、対馬行の事、遂に遷延して果さず」。
＃11日
＃12日
＃13日
★慶応3年2月13日、「鹿児島藩士西郷吉之助・吉井幸輔「友実」京都より帰藩す。藩議、藩主茂久「修理大夫」生父島津久光「大隅守」の上京を決し、吉之助等を高知・宇和島二藩に遣して、前高知藩主山内豊信「容堂」・前宇和島藩主伊達宗城「伊予守」に上京を勧説せしむ。是日、吉之助等、鹿児島を発す。十六日高知に、二十三日宇和島に至り、命を果し、二十七日帰藩す」。
★慶応3年2月13日、「英国特派全権公使パークス、書を幕府に贈り、遣欧特使徳川昭武「民部大輔・清水家・大将軍徳川慶喜弟」、英領香港に寄港せるも、同所鎮台を訪問せざりしことを詰問す。是日、幕府、其の他意なきを陳謝す」。
★慶応3年2月13日、「摂政二条斉敬「左大臣」・征夷大将軍徳川慶喜、屡国事掛朝彦親王「弾正尹・賀陽宮」に出仕を慫慂す。是日、親王、参朝す。征長先備総督徳川茂承「権中納言・和歌山藩主」書を幕府に上り、萩藩征討解兵を以て進止を候す。是日、茂承の総督を罷む」
＃14日
＃15日
＃16日
★慶応3年2月16日、「遣欧特使徳川昭武随員向山一履「隼人正・外国奉行」、亜丁より書を外国奉行塚原昌義「但馬守」等に致し、昭武の欧州連盟列国巡歴に国書携行の必要なるを報ず」。
★慶応3年2月16日、「大行天皇に諡号を上りて、孝明天皇と称す。山陵使長官鷹司輔政・次官三条西公允を後月輪東山陵に遣して、之を奉告せしむ。明日、之を海内に宣布す。 英国特派全権公使パークス、湯治のため熱海「伊豆国田方郡」に赴く。22日、江戸に帰る」。
＃17日
＃18日
＃19日
★慶応3年2月19日、「幕府、名古屋藩主徳川徳成・和歌山藩主徳川茂承・熊本藩主細川慶順・鳥取藩主池田慶徳「因幡守」・前佐賀藩主鍋島直正「閑叟」・前福井藩主松平慶永「大蔵大輔」・前高知藩主山内豊信・前宇和島藩主伊達宗城及鹿児島藩主茂久生父島津久光に令し、兵庫開港奏請の可否に関し、三月二十日迄に意見を具申せしめ、且、其上京を促す。茂承は二月二十八日、慶徳は三月十九日、慶順は三月二十五日、各答申書を上る」。
＃20日
★慶應3年2月20日、「征夷大将軍徳川慶喜、大坂城に仏国全権公使ロッシュを延見す。勤仕並寄合毛受豊後守・同鈴木万二郎・別手組出役大久保虎之助を撒兵差図役頭取と為す。幕府、各国公使等に牒し、故大将軍徳川家茂の廟所落成迄、増上寺山内の通行を止む」。
★慶応3年2月20日、「幕府、屋敷改役の事務を作事奉行に移す。仍て府内に邸地を有する諸侯に令し、其坪数及所在を録上せしむ。露国兵数百人、樺太久春内に渡航し、不穏の形勢あり。是日、仙台藩、警備のためえ藩兵を派遣す」。
＃21日
★慶応3年2月21日、「征夷大将軍徳川慶喜、大坂を発し、帰京す。幕府、征夷大将軍徳川慶喜の音称「よしひさ」を布告す。幕府、令して平服・礼装の制を改め、三月朔日より之を施行せしむ」。
＃22日
＃23日
★慶応3年2月23日、「和歌山藩、藩士を簡選して、兵法及歩兵操練等を研究せしむ。蘭国総領事ファン・ポルスブルック、書を幕府に贈り、蘭国人マウリセ・レゼウネの神奈川駐在白耳義国領事に任ぜられたるを報ず」。
＃24日
★慶応3年2月24日、「鹿児島藩士大山格之助、京都よりの帰途、小郡駅に於て萩藩士木戸準一郎と会見し、是日、太宰府に至り、三条実美等に謁し、京都の近状及実美等帰洛決定の事情を報ず。二十七日、浪士中岡慎太郎「変名石川清之助・元高知藩士」と共に鹿児島に向ふ」。
＃25日
＃26日
＃27日
＃28日
★慶応3年2月28日、「幕府、書を英国特派全権公使パークスに贈り、蝦夷地岩内炭山開掘のため、英国人エラスムス・ガワーの雇傭を報ず。尋で「三月朔日」パークス、復書して之を諾し、蝦夷地開発に関する意見を陳ず」。