ジィジと同じ歳、とんねるずの木梨憲武が演じるドラマ「春になったら」を興味深く観ている。

 憲武演じる父の雅彦は、すい臓がんで余命3ヶ月を宣告された。偶然にも一人娘の瞳は自分の誕生日、3月24日に結婚式をあげる、と明かされる。

 その相手は10歳年上でバツイチ子持ち。東大を中退し、お笑い芸人になったが、まったくの鳴かず飛ばず。雅彦はそんな相手との結婚を許すわけがなかった。

 

 雅彦は持前の明るい話術を生かして業績を伸ばす実演販売員。家では頑固で破天荒な自由人で、事故で妻を亡くした後、瞳を1人で育ててきた。

 突然、父からのがん、余命宣告を受け、瞳はさまざまなことを調べ、「死にゆく人

の心理」には5段階ある、といった。

 ①否認と孤立

 ②怒り

 ③取り引き

 ④抑うつ

 ⑤受容

 ①は自分の命が長くないことに衝撃を受け、その事実を感情的に否認したり、その事実から逃避しようとしている段階。周囲の認識や態度にギャップが生じるため、孤立しがちになる。

 ②死ぬという事実は認識したが、一方で、「ではなぜ、自分がこのような境遇になってしまうのか」といった思いが強く、周囲に反発したり、怒りがこみあげてきたりする。

 ③は死をもう少し先延ばしできないか、あるいは、奇跡が起こって死を回避できないかと考えて、神仏にすがったり、善行を行ったりする。

 ④は死を避けられないことが分かり、あきらめや悲観、むなしさ、憂うつ、絶望といった気持ちが支配して、落ち込む。

 ⑤は死を、誰にでも訪れる自然なものとして受け入れるようになる。これまでの価値観や視野とは異なる次元があることを理解し、心静かに暮らす。

 

 これは世界的なベストセラーとなった「死ぬ瞬間」の著者、エリザベス・キューブラー・ロスが唱えたもの。

 5つの段階はドラマで雅彦が過去、演じてきた行動、ジィジが実際にしてきた言動にあてはまった。

 さて、ドラマも、ジィジの人生も、これからどうなるか?

 雪が溶ける、春が待ち遠しい。