慢性リンパ性白血病(CLL)の治療は、病気の進行度や患者の年齢、症状、体の状態などを考慮して決められる。

 治療法としては、薬物療法のほか、放射線療法、造血幹細胞移植、支持療法など。また、血液検査後、症状がない場合は治療をせずに過ごす場合もある。薬物療法で用いられる治療薬には、抗がん剤や分子標的薬を用いたり、両者を併用する場合もある。ジィジの場合は分子標的薬イブルチニブ(商品名イムブルビカ)のみを1日1カプセル(140㍉㌘)を毎日服用している。

 1カプセル1万0409円。この薬は2016年5月から販売されているもので、今のところ、後発品(ジェネリック)はないが、この薬で「生かされている」のが現状。

 

 毎日、1カプセル服用すると薬価だけで年約380万円かかる。高額療養制度を利用すると、月3~9万円程度(前年度収入により異なる)。昨年あたりから、厚生労働省などの指導により、医師からの処方箋は最長3カ月から2カ月に短縮され、ジィジの場合、2カ月に1回、数万円の自己負担が発生している。

 薬代は以前、がん保険で賄えたが、限度額を超えてしまったから、打ち切られ、昨夏以降、医療費はすべて自己負担となった。現在、休職中で協会からの傷病手当(給料の3分の2)で支払っているが、ギリギリの状態。来年1月以降、「生きている限り」退職金を切り崩して医療費(薬代)を払っていかなければならない。

 政府は2024年度の診療報酬改定で、医療関係者の人件費などに回る「本体」部分について0・88%引き上げる方針を固めた。「薬価」部分は1%程度の引き下げで調整しており、診療報酬全体ではほんの少しマイナス改定となる見通し。

 政府は来年度、経済再生、働き方改革や子育て支援などを重点項目にしているが、生活費を切り詰め、生活している我々、病人の医療費負担軽減に向けた具体的な施策は打ち出していない。

 自民党安倍派の裏金疑惑、膨大な費用が嵩む大阪万博など我々、庶民からすれば桁違いのニュースが次々と飛び込んでくる。このおカネの一部を薬価の助成に回してしてもらえれば、我々の生活がどんなに楽になることか。