京都で開かれたNPO法人血液情報広場つばさのリンパ性腫瘍セミナーに初参加した。

 血液がんについて知識を深めるもので、患者やその家族、医療関係者ら約50人が参加。皆が講師の話に熱心に聞き入っていた。

 内容は多発性骨髄腫、急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、慢性リンパ性白血病について京都の大学病院の血液内科の医師たちが解説。血液がん経験者の体験談、質疑応答などがあった。

 初めて参加して驚いたのは延々6時間、休憩なしでセミナーが進められたこと。また、難しい漢字や横文字の医療用語がバンバン出てくるが、参加しているのが医療、医薬関係者や看護師、病気を熟知している人ばかりなのか、皆、うなづいている。

ジィジは机の下に隠したスマホで用語の意味を調べるのに必死。あくびする間もなく、あっという間に時間が過ぎた。

 特に聞きたかったジィジの病気、慢性リンパ性白血病についてはペーパーで資料提供がなかったため、スマホのカメラでスクリーンの画像を撮影。家に帰ってから、内容を再確認することにした。

 帰り際、奈良から来た女性と話した。彼女はこれまで幾度となくセミナーに参加しているようで「時間オーバーはいつものこと。内容がおもしろいから、すぐ時間が経ってしまうわね」と言われ、ジィジは苦笑い。ついていくのがやっとだったのに。

 セミナーはいろいろ参考になったので、数回に分けてブログで紹介したいと思う。

 

 質疑応答の中で話題になったのは新型コロナウイルス治療薬「エバシェルド」。医師によると、イツシマブ(イブルチニブ)などを服用している血液疾患の患者などはワクチンの効果が出ないという。つまり、ジィジは一般向けに行っているワクチンの4回目追加接種やオミクロン株対応接種はしても意味がないようだ。

 中和抗体薬エバシェルドは筋肉注射で、2つの抗体を同時に注入する。方法としては左右の臀部にそれぞれ3ccの薬を1本ずつ打つ。効果は半年程度とされ、副反応については今のところデータはないという。

 薬代は国が負担し、注射の手間賃(患者負担)は3100円になる見込み。血液疾患の患者のほか、基礎疾患を持つ人、臓器移植をした人やHIV患者らにも適用される。対象者は厚労省のホームページで確認してほしい、とのこと。

 国は16万本を用意し、発症抑制目的で未感染者を優先するといい、血液内科がある病院では接種の受け入れ準備をすでにしているそうだ。

 セミナーに参加していた京都第2赤十字病院の医師らの働きかけにより、国が特例承認したばかりのエバシェルド。我々、血液疾患を持つ者にとっては朗報といえる。

 このように近代医療は著しく、進化している。セミナーの中でも紹介されたが、白血病に関しての新薬も続々、誕生しているようなので、期待をしたい。