自由になりたい この気持から


私の意志では統べることのできない直感が、水面下ですべてを支配している。

心に壁を構築するもの同士、同族意識が芽生える。


でも、お互いに壁を造っちゃったら、二重の壁で、意味がない。


とりあえず私は、慶太といるとき自由でいられた。


私はあの子にとっての自由になりたい。


私はこの星から出られない。
私が出たって特に意味はないけど。
この惑星の上で、じぶんの生活を全うする。
それが私にできる唯一の仕合わせ。

見上げて一面に広がるはずの空は、太陽が沈んで宇宙の断片としての姿を覗かせている。

あのひとはどうしているだろうか、この空を見ているだろうかと、
一人暮らしを始めて以来の日課として、祐子はベランダから空を見上げるのだ。