みつばちハッチの世界と現実社会における蜂減少問題がもたらすもの | 海外(アジア)の豆知識 & ちょいとした話 〜 jintottyのブログ

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「社会生活はいったいどのような仕組みになっているのか?」

「コミュニケーションは?」



『昔から謎の多かったミツバチの世界』ですが、

オーストリア生まれの動物学者、カール・フォン・フリッシュ(1886-1982)は、ミツバチが採蜜源の花のありかをダンスによって仲間に伝えていることを、忍耐強い実験と観察により解明しました。


その名も収穫ダンス


フリッシュは、収穫ダンスに「円ダンス」と「尻ふりダンス」の2種類があることも発見!

ミツバチが、花のある距離と方角をダンスによって仲間に伝えていることを、40年かけて究明したのです!

6月12日はその発見者フリッシュの命日にあたる日なので、今回はこの話題をとりあげて書いていきますね(^-^)/


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フリッシュは1965年に『ミツバチのダンス研究』という大著を完成。そして、1973年、ニコラス・ティンバーゲンやコンラート・ローレンツとともに、ノーベル医学生理学賞を授与されました。

これまで日の当たらなかった動物行動学(ユソロジー)という分野は、これを機に、世界的規模で進展を遂げることとなるのです(^-^)/



ミツバチは、ひとつの巣を住居として、集団で生活しています。巣の中には、一匹の女王バチと数千匹~数万匹の働きバチ、そして数百匹~数千匹のオスバチが住んでいます。働きバチはメスですが、子供を産むことができるのは普通は女王バチだけ。そのため、たった一匹の女王バチが、なんと、同じ巣に住む全ての働きバチやオスバチの母親ということになります。そして、この大家族は、女王バチが子供を産んで、働きバチがえさを運ぶというように、それぞれが自分の役割をはたすことで成り立っているのです。

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【女王バチの仕事】
ズバリ、子供をつくることです。羽化後一週間ほどで交尾に出かけ、巣に戻ってからは毎日1000個~1500個ほどの卵を産み続けます。そのためか、働きバチの寿命が約1カ月であるのに対し、女王バチの寿命はなんと4年ほど!
(体重は働きバチの約2~3倍)


【オスバチの仕事】
働きバチよりやや体の大きいオスバチは、女王バチに精子を提供するのが仕事!女王バチとの交尾を目的に出かける以外は、食料を取りに出かけることもなく、巣の中でブラブラ...しかし秋になり、食料の収穫が減りはじめると、働きバチから食事をもらえなくなり、巣の外に追い出されてしまいます^^;


【働きバチの仕事】
羽化してからしばらくの間は巣の掃除を、その後に幼虫の子育て、次に巣づくりを担当。そして、花粉を潰したり蜜を運んだりといった仕事をした後に、食料を調達するため巣の外へ出かけます。


【アニメ・みなしごハッチ】

スズメバチに襲われ、母と離れ離れになってしまった主人公ミツバチのハッチが、まだ見ぬ母を探して苦難の旅をする物語です。

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ハッチがまだ卵の頃、シマコハナバチのおばさんに拾われ育てられましたが、「自分はミツバチなんだ」ということを知り、本当の母を探しに旅に出ます。

ほぼ毎回悪役にいじめられ、様々な虫たちの死に遭遇するなど、子供向けアニメとしてはあまりにも悲劇的なストーリー...


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ちなみに、鳥や、ネズミなどの哺乳類、カエルやトカゲなどの両生類や爬虫類、クモやスズメバチ、カマキリなどの昆虫類のみならず、人間もが悪役です!

人間による環境破壊がいかに虫達に甚大な被害をもたらしているのか...

子供向けアニメにしては極めて深刻かつ現実的なテーマが取り扱われています。


『昆虫物語 みなしごハッチ』

(1971~1972年)

『昆虫物語 新みなしごハッチ』

(1974年)

『昆虫物語 みなしごハッチ』(リメイク版)

(1989~1990年)



しかし、2010年公開の映画

昆虫物語 みつばちハッチ~勇気のメロディ~』(英題:Hutch,the Honeybee)には、、、

優しそうな人間の女の子が登場します!

一人旅を続けるハッチは、人間の住む街 セピアタウンに辿り着き、イモムシのクネクネやニョロリ、乱暴者のカマキリ、姐さん肌のテントウムシと、多くの個性的な虫仲間に出逢います。

そして、ひとりぼっちでハーモニカを吹く幼い少女アミィと出逢うのです。その音色の虜になったハッチはアミィに近づいていき・・・というお話です(^-^)


...1970年から長く愛されてきたアニメ「みなしごハッチ」は映画になり、みなしごというタイトルも「みつばち」に変更されました。

小学生の頃再放送のハッチを観ていた私は、(現実の蜂に襲撃されたトラウマもあり) ハッチのことを「可愛い」とか「可哀想」なんてこれっぽっちも思えませんでしたが(笑)

付き合いで観たこの映画は、(期待していなかった分)良かったですよ(^-^)

前半は正直寝ないように頑張りましたが(笑)、ハッチの一途な想い・仲間を思う勇気が、私の心にも変化をもたらしました!

そういえば、幼少の頃私を襲撃してきた蜂は...ミツバチではなくアシナガバチだったなぁ...

この映画からは「自然の摂理」や「友情」「別れ」など、多くのことを学べますし、親子で観るには最適なアニメ・ムービーだと思いますよ(^-^)/

大人になっていくってことは「何かを失っていくこと」...なんですね~(-。-;



フランスのミツバチ、M&M'sの食べ過ぎでおかしな色の蜂蜜を!(2012年)









フランス北東部のミツバチは、青みがかかった緑色のおかしな蜂蜜を出し始めたそうです。

調査を行ったところ、チョコ菓子M&M'sを製造しているMars工場からの廃棄物を処理しているAgrivalor社のバイオガス装置が原因で、ハチがそこに簡単に入ってしまうのだといいます。

会社側は、養蜂メーカーからの苦情を受けて直ちに解決に当たったとしており、今はもう大丈夫のようです。


【人間が飼養する蜂群の減少】

過去10年、この現象(減少)はヨーロッパやアメリカで急速化し、いまや中国や日本でも起こっているそうです。

ミツバチは、作物の花粉を媒介する存在として世界中でますます重要になっていますが、人間が地球を管理する方法を根本的に変えなければ、増加する世界人口を養うために必要な花粉媒介生物の衰退はこれからも続くだろう、と報告されています。


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いまやハッチたちの天敵は、鳥や爬虫類のみならず

・破壊力のある殺虫剤

・害虫

・大気汚染

など...


「人間が、花粉媒介生物も含めて自然に起因する資産をどう管理するのか、あるいはどう管理し損なうかは、21世紀における人類全体の未来をある程度左右することになるでしょう」


実際のところ、世界の食物の90%を供給する100の作物種のうち70以上はハッチたちが受粉します。

(いや、厳密にはハッチは男の子で王子なのでそんなことはしませんが...)


我が国では人間の受粉活動(子作り)が減り、少子化が進んでおりますが、

日本の養蜂家たちは「最近、蜂群の突然の消失に見舞われて困っている」と述べています。


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「人間社会は、この不足分を補うために、“工業規模”の蜂の巣や人が管理する蜂群への投資を増やしています。野生の蜂の生息数を回復させるために、周囲のランドスケープをより適切に管理しなければなりません」



ハチミツの健康効果に興味のある方はこちらもどうぞ

http://vegetable2garden.seesaa.net/?from_sp


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独立記念日 [フィリピン]

米西戦争中の1898年6月12日、フィリピン革命軍の最高指導者アギナルド将軍はフィリピンの独立を宣言!

当初は1946年にフィリピン共和国として独立した7月4日を「独立記念日」としていましたが、1964年から「独立記念日」は6月12日となり、7月4日は「比米友好記念日」となりました。


誕生日

アンネ・フランク (『アンネの日記』著者)Anne Frank(1929~1945年)

沖雅也 (俳優)(1952~1983年)

松井秀喜 (野球(外野手))(1974年~)


忌日

カール・フォン・フリッシュ (墺:動物心理学者,「ミツバチのダンス」を発見) ノーベル生理学医学賞(1886~1982年)